2011 Fiscal Year Annual Research Report
スポーツ活動の効果と般化に関する実証的研究と汎用性モデルの構築
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22300207
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
西田 保 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 教授 (60126886)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 万丈 日本女子体育大学, 体育学部, 教授 (40280333)
渋倉 崇行 新潟県立大学, 人間生活学部, 講師 (30288253)
磯貝 浩久 九州工業大学, 大学院・情報工学研究院, 准教授 (70223055)
北村 勝朗 東北大学, 大学院・教育情報学研究部, 教授 (50195286)
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Keywords | スポーツ活動 / 般化 / 実践的研究 / モデル構築 |
Research Abstract |
平成22年度で明らかになった理論的背景や研究知見を踏まえて、スポーツ活動の効果と般化に関する縦断的研究を開始した。具体的には、スポーツ活動を継続することによって、どのような効果が認められるのか、また、それらが他の場面にどのような効果や影響を及ぼすのかについて、量的および質的な分析方法を併用しながら検討した。国内および国際学会で発表したそれらの成果ま、以下のようにまとめられる。 1.小学生を対象にした調査では、スポーツ活動の効果として、社会性・協調性、努力・忍耐力、規律・規範などが認められたまた、その効果を促進させる要因には、仲間との励まし合い、競い合い、自分自身の活動に対する取り組みなどがあげられた。般化の促進要因には、スポーツ活動で身についたことが日常生活でも役立つことを自らの体験から気づくこと、仲間の行動変容を実際に観察することなどがあげられた。 2.高校生を対象とした研究では、運動部活動で得られた心理社会的な効果は主に日常生活での他者と関わる場面で、個人的なスキルはある事柄をやり遂げようとする場面で役立っていることが示された。また、般化の促進要因には、個人の体験や認知、周囲からの指導や働きかけなどが関係していうと推察された。 3.インタビューを中心とした質的研究からは、スポーツ活動の効果は日常生活場面へ般化されること、般化はスポーツ活動にかかわる本人、指導者、支援者の価値観や期待感によって促進あるいは阻害されること、スポーツによる効果と般化が同時に起こる場合もあることなどが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度に計画した調査が順調に行われ、それらの成果を国内外で発表することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
特に大きな変更や問題点はないが、汎用性モデルの構築にあたっては研究全体の枠組みをグローバルな視点で捉えていく必要がある。今後は必要に応じて海外の研究者との情報交換なども進めていく必要性があげられる。
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Research Products
(5 results)