2011 Fiscal Year Annual Research Report
被服学・看護学連携による乳がん術後女性の装いを支援する多角的取り組み
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22300252
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
谷田貝 麻美子 千葉大学, 教育学部, 教授 (20200595)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 真理子 文化学園大学, 服装学部, 准教授 (10409336)
岡部 和代 京都女子大学, 短期大学部, 教授 (50152327)
川端 博子 埼玉大学, 教育学部, 教授 (70167013)
阿部 恭子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 准教授 (00400820)
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Keywords | 衣服 / 衣生活 / 快適性 / 乳がん / 乳がん看護 |
Research Abstract |
乳がん術後女性のより豊かな衣生活に資するため、被服学・看護学の研究者が連携して、術後の衣生活の現状と課題を踏まえ、課題解決に向けての多角的な取り組みを展開した。今年度の成果は次のとおりである。1.衣に関わる患者向け情報の収集・分析:22年度に医療機関を対象に実施した調査結果について分析を行った結果、患者への情報提供の実態が明らかとなった。外来での補整のケアの充実、着装に関するケアのための資料の充実、の2点が課題として示された。また、患者向け書籍・雑誌の調査からは、日常生活の工夫のうち、衣に関わる記述が質的・量的に十分でない現状が示された。2.術後用補整下着・補整具の着用実態の調査:インナーウェアメーカーの協力を得て、乳房全摘術後女性を対象とした質問紙調査と顧客データ閲覧を行い、病状に関する属性・ボディイメージ・製品購入時の意識度と製品の満足度などの要因について分析し、病状に対応した製品開発や販売のあり方について課題が示された。3.術後用補整下着・補整具の身体適合性の評価:乳房温存または全摘術後女性を被験者として、着用感の評価、3次元形状計測(左右の胸部形状のアンバランスと補整効果の評価)、衣服圧測定(術側・健側の衣服圧分布と補整下着・補整具の影響評価)、重心測定(左右のアンバランスと補整具の影響評価)、補整下着・補整具のずれの測定(上肢動作時の運動画像解析による評価)を行い、補整下着・補整具の不具合の実態を示す客観的データを得た。4.術後用補整下着・補整具の温熱的快適性の評価:乳房温存または全摘術後女性を被験者として術側・健側の衣服内気候の測定を行い、補整具内側の高温多湿状態など、温熱的不快の実態を示す客観的データを得た。また、補整具の熱的物性評価ならびに異なる補整具装着時の衣服内気候の測定から、補整具の素材・形状の改良によって温熱的不快を軽減できる可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画した「衣に関わる患者向け情報の収集・分析」のうち、医療機関を対象とする調査については結果のまとめを終え、患者向け書籍等の調査については、国内の主要な書籍・雑誌の調査まで終えた。「衣生活の不具合改善のための基礎データの収集」として、身体適合性に関する被験者実験、温熱的快適性に関する被験者実験等についても、順調にデータを得ることができた。補整下着・補整具の着用実態に関する調査も結果のまとめを終えた。
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Strategy for Future Research Activity |
衣に関わる不具合のうち、とくに早急な改善が望まれる温熱的快適性の問題について、被験者実験の規模を拡大してより系統的にデータを収集するとともに、補整下着・補整具の素材の面から温熱的快適性を向上させる取り組みに着手する。さらに、被服学・看護学連携により、これまでの成果を統合して、情報提供の拡充に向けた検討に着手する。
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Research Products
(9 results)