2011 Fiscal Year Annual Research Report
生活習慣病予防における食後高血糖および食事性AGEsの関与に関する研究
Project/Area Number |
22300264
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
竹内 正義 金沢医科大学, 総合医学研究所, 教授 (20154982)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀧野 純一 広島国際大学, 薬学部, 助教 (00440529)
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Keywords | 生活習慣病 / 食後高血糖 / 食事性AGEs / 終末糖化産物 / 毒性AGEs / メイラード反応 |
Research Abstract |
生体内で生成されるAGEsの中でもグリセルアルテヒド由来AGEs(toxic AGEs,TAGEと命名)がAGEs受容体(receptor for AGEs,RAGE)を介して生活習慣病の発症・進展に強く関与していることが明らかになってきている。一方、私達の身近な食/嗜好習慣そのものが生活習慣病の引き金になっている可能性が大きく、特に果糖ブドウ糖液糖や砂糖の過剰摂取と食後高血糖および食事性AGEsとの関連が危惧される。 22-23年度において500種類以上に及ぶ飲料中の糖度およびブドウ糖濃度を測定した結果、市販飲料のほとんどに米国心臓協会のガイドライン(健康な生活の維持のため1日の砂糖摂取量を男性は150kcal(糖質換算で37.5g)以下、女性は100kcal(同25g)以下に抑えるべきである)の基準値を超える糖質が含まれていることが明らかになった。生体内で生成されるTAGEは他のAGEsと異なり、食後高血糖の持続によっても増加することが示されていることから、果糖ブドウ糖液糖や砂糖を多く含む清涼飲料水の過剰摂取は生活習慣病の発症・進展に強く関与している事が示唆される。また、食品の加熱調理時に生成する食事性AGEsの過剰摂取は、動物実験において肝臓内でのTAGEの蓄積やRAGEの発現増大を招いて肝障害を引き起こす事が危惧される。そこで、500種類以上に及ぶ飲料ならびに加工食品中の各種AGEs量を測定した結果、乳酸菌飲料や健康食品に分類される加工食品に多量のAGEsが含まれていることが明らかになった。さらに、高糖質下で培養した肝細胞内においてはTAGE化される蛋白質が数種類確認できた。 これらの情報は、論文公表、学会発表、市民公開講座、新聞や健康雑誌などを通じて広く公開している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成23年4月に、研究代表者および研究分担者両名が別々の他研究機関へ転出したため、新しい研究機関での研究立ち上げ準備などに時間がとられ、当初の計画よりやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
新しい研究機関での研究も軌道に乗ってきているので、当初の計画に沿った研究の遂行が可能と考えられる。 TAGE化タンパク質の分析・同定は、外部機関に委託し、研究計画の促進を図る予定である。
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