2010 Fiscal Year Annual Research Report
Math for Excellence を志向する数学科教員養成に関する比較研究
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22300268
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
二宮 裕之 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (40335881)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩崎 秀樹 広島大学, 教育学研究科, 教授 (50116539)
國宗 進 静岡大学, 教育学部, 教授 (50214979)
相馬 一彦 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (40261367)
佐々木 徹郎 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (20170681)
馬場 卓也 広島大学, 国際協力研究科, 准教授 (00335720)
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Keywords | 算数・数学教育 / 才能教育 / アメリカ / 比較教育 / 教員養成 / Math for Excellence |
Research Abstract |
平成22年度は、3年間の本研究の基盤づくりを主眼として研究を進めた。具体的には、これまでの研究成果や調査結果などを精査することで、アメリカにおけるMath for Excellenceの実践の概要を把握するとともに、渡米調査を行いいくつかの州における現状を把握した。 先行研究におけるMath for Excellenceの実践の概要の精査は、主として二宮・岩崎・佐々木・馬場・岡崎が担当した。日米文化教育交流会議の一環としての理数教育に関する日米比較プロジェクトにおける「特別な必要性をもった児童生徒に対する方策」研究の成果や、全米才能児協会(NAGB)で報告されている算数・数学教育の事例を精査した。 このような文献研究の成果を踏まえ、二宮・國宗・相馬の3名が平成22年10月から11月にかけて、渡米調査を行った。訪問先は、コネティカット州University of Connecticutとユタ州Brigham Young Universityである。University of Connecticutでは、Katherine Gavin教授を訪ね、彼女が主催している複数の才能児プロジェクトの詳細を伺うとともに、University of Connecticutを中心として進められている算数才能教育プロジェクトの理論的基盤を伺うことができた。Brigham Young Universityでは、Blake Peterson教授を訪ね、飛び級をしている生徒が多く履修している中学・高校の授業を参観させていただいた。また、Brigham Young Universityの先生方と、日米の算数・数学教育の実際について意見交流を行うセミナーを実施し、ユタ州における算数・数学の才能教育の実際を伺うことができた。 更に、平成23年10月には、オーストラリアMonash Universityから、教師教育の分野で著名な業績のあるSullivan教授を招聘し、広島と東京の2カ所で国際ワークショップを開催した。広島でのワークショップは、Sullivan教授によるご講演「Research on the use of tasks in mathematics teacher education」に加え、日本の複数の研究者から関連する研究成果の報告がなされた。また、東京でのワークショップでは、Sullivan教授によるご講演に関する活発な議論が進められた。ワークショップには、40名程度の研究者がそれぞれ参加し、見識を深めた。
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