2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22300287
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
加藤 直樹 岐阜大学, 総合情報メディアセンター, 教授 (30252117)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松原 正也 岐阜大学, 総合情報メディアセンター, 准教授 (80281046)
伊藤 宗親 岐阜大学, 総合情報メディアセンター, 准教授 (10282310)
興戸 律子 岐阜大学, 総合情報メディアセンター, 助教 (00362179)
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Keywords | 教育経営 / 教育情報 / 学校改善 / 情報システム |
Research Abstract |
学校教育が直面している学校評価や教育改善等の組織経営的な課題に対してシステムとしての視点から,改善活動を支援する教育経営情報システムの開発に関する教育工学研究としての知見を整理する必要がある.このために,授業マネジメントに関する業務に着目して,教育経営簿や座席表などを具体的な業務書類として想定した情報システムのあり方について検討した.さらに,フューチャースクールの取組等から学習者が情報端末を活用しながら学習状態を収集することが可能となる環境が構築されつつあることを考慮して,従来は可視化が困難と考えられてきた学習者の思考活動状態等の情報も含めて情報端末から収集することで,教育改善のプロセスへの適用を検討した. 授業に焦点をあてた情報化要件の大枠では,授業の目標,指導計画,教材研究,授業実施,評価及び改善のプロセスであり,その過程において教育情報データベースを活用するとともに,教育経営簿(週案)等に具体的なデータとして記録(記述)する情報システムを検討した.従来は,教育経営簿等については,校務支援システム等の範疇として設計開発されてきており,時数計算等の業務を効率的に実施することが目的とされてきた.しかし,教師にとっての日常的な業務は教室での授業でありこの,日常的な業務過程で蓄積されたデータを共有し,分析対象とする教育経営情報システムの開発が志向されなければならないと考え,教育経営簿(週案)の情報化要件を明らかにし,プロトタイプシステムを整備した.また,学習過程における思考活動の外化と共有により学習者の学びに対する見方が変容する可能性のあることが示されるとともに,タブレットPC等を活用した学習行動の記録と分析から指導者へのフィードバックを適切に行うことで指導の改善に有効なデータとなることが指摘された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
教育改善のプロセスに係る情報システムの活用を教育経営簿,学習過程の記録等から検討し授業実践を含めて検討し,基礎的な情報システムや分析結果を得ることができた.
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Strategy for Future Research Activity |
教育経営簿等における日常的な業務過程における教育情報の共有が授業改善に有効となるかについて検証する.
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