2011 Fiscal Year Annual Research Report
新世代長鎖複合ペプチドがんワクチンの基盤開発とTreg制御による免疫増強
Project/Area Number |
22300332
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Research Institution | Kawasaki University of Medical Welfare |
Principal Investigator |
中山 睿一 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 教授 (60180428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
垣見 和宏 東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (80273358)
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Keywords | がんワクチン / がん・精巣抗原 / 臨床試験 / 免疫モニタリング |
Research Abstract |
1.NY-ESO-1fペプチドワクチン臨床試験 1)CD4およびCD8T細胞モニタリング CD4およびCD8T細胞の反応をIFNγキャプチャーアッセイで測定した。CD4T細胞の反応は10例中9例で認められた。CD8T細胞の反応も同様に10例中9例で認められた。このことは、20merのNY-ESO-1fペプチドは、その配列の中に、CD4およびCD8T細胞が認識する多数のHLAクラスIIおよびクラスI結合エピトープを含むことを示唆している。これらのエピトープの同定は、テトラマーの作製にとっても重要である。 2)NY-ESO-1fペプチドワクチン臨床試験における免疫モニタリングと臨床反応との関連考察10症例のすべてで免疫染色により、NY-ESO-1抗原の発現を確認した。MHCクラスIの免疫染色も同時に行い、その発現を確認した。ワクチン前抗体陽性者は2例であった。ワクチン後抗体陽性者は9例であった。ワクチン後、CD4反応陽性者は9例であった。CD8反応陽性者も9例であった。臨床反応は10例中3例でRECIST基準によりSDを観察した。残り7例はPDであった。抗体反応、あるいはCD4およびCD8T細胞反応を示す症例がSDであった。 2.NY-ESO-1OLPワクチン臨床試験症例検討 NY-ESO-1OLPワクチンは、NY-ESO-1タンパクの過半を占める4種類の長鎖ペプチドからなるワクチンである。これまでの登録症例は9例である。免疫モニタリングは、現在、解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
NY-ESO-1fペプチドおよびNY-ESO-1OLPワクチン臨床試験については予定通り進展し、XAGE-1bOLPワクチンの準備も進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
当初予定していたCCR4抗体投与とがんワクチンの併用療法の基盤開発については、CCR4抗体単剤投与による臨床試験をまず実施し、その後に併用療法を行う予定である。
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