2012 Fiscal Year Annual Research Report
悪性中皮腫の遺伝子異常の同定と新規分子診断法の開発
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22300338
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Research Institution | 愛知県がんセンター(研究所) |
Principal Investigator |
関戸 好孝 愛知県がんセンター(研究所), 分子腫瘍学部, 部長 (00311712)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 癌 / がん抑制遺伝子 / ゲノム / がん遺伝子 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
悪性中皮腫におけるNF2-Hippo腫瘍抑制シグナル伝達系に係わるコンポーネントについて中皮腫細胞株24株を用いてさらに詳細に検討し、NF2, LATS2、SAV1遺伝子の不活性化の他にLATS1, AJUBA, KIBRA遺伝子の不活化異常の存在を新たに明らかにした。LATS1は昨年度までに明らかにした悪性中皮腫の新規腫瘍抑制遺伝子LATS2とホモローグ(リン酸化酵素)であるが、LATS1分子も上流のHippoシグナルを受けてYAPがん遺伝子産物(転写コアクチベーター)のリン酸化(不活性化)に関与していることが示唆された。LATS1の不活性化は24細胞株中5株において認められ、その内3株はLATS2の不活性化が共に認められた。LATS2遺伝子が不活性化している中皮細胞(24株中6株)ではLATS1遺伝子が共に不活性化した場合、YAPの恒常的な活性化(低リン酸化状態)がさらに増強されることが示唆された。さらに、中皮腫細胞においてYAPの抑制(リン酸化)はLATS1よりもLATS2がドミナントに作用することが示唆された。 中皮腫臨床検体20検体を用いてYAPの免疫組織学的染色を新たに行い、15検体で中~高度発現、19検体において細胞核が細胞質より強染性(転写コアクチベータとして活性化)であることを確認した。一方、YAPの標的遺伝子であるconnective tissue growth factor (CTGF)をノックダウンした中皮腫細胞株をヌードマウスに移植したところ、コントロールに比べマウスの生存が延長し、CTGFがin vivoにおいて腫瘍の悪性化に関与していることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] The circadian clock gene BMAL1 is a novel therapeutic target for malignant mesothelioma.2012
Author(s)
Elshazley M, Sato M, Hase T, Yamashita R, Yoshida K, Toyokuni S, Ishiguro F, Osada H, Sekido Y, Yokoi K, Usami N, Shames DS, Kondo M, Gazdar AF, Minna JD, Hasegawa Y
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Journal Title
Int J Cancer
Volume: 131
Pages: 2820-31
DOI
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[Journal Article] Fenton reaction induced cancer in wild type rats recapitulates genomic alterations observed in human cancer.2012
Author(s)
Liu Y, Izumiya M, Abe K, Ochiai M, Jiang L, Nagai H, Okazaki Y, Murakami H, Sekido Y, Arai E, Kanai Y, Hino O, Takahashi T, Nakagama H, Toyokuni S
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Journal Title
PLoS One
Volume: 7
Pages: e43403
DOI
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