2012 Fiscal Year Annual Research Report
乾燥・半乾燥地域における陸面モデル・生態モデルに関するモデル間比較実験
Project/Area Number |
22310005
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
浅沼 順 筑波大学, 生命環境系, 教授 (40293261)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立入 郁 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球環境変動領域, 特任主任研究員 (30336185)
市井 和仁 福島大学, 共生システム理工学類, 准教授 (50345865)
保坂 征宏 気象庁気象研究所, 気候研究部, 主任研究官 (70354454)
宮崎 真 北海道大学, 大学院地球環境科学研究院, 特任助教 (80302355)
馬淵 和雄 気象庁気象研究所, 地球化学研究部, 主任研究官 (90354505)
萬 和明 京都大学, 工学研究科, 助教 (90554212)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 環境モデル / 物質循環 / 陸面プロセス / 生態プロセス / 気候変動予測 |
Research Abstract |
各モデルを,デフォルト値のパラメータを用いて,共通のフォーシングデータにより駆動する,Stage0.5の比較実験を参加者が実施した.また,その計算結果を,プロジェクトのサーバーにおいて,アーカイブした.この結果,中国の内モンゴルのTongyuサイトで2年間,モンゴルの半乾燥草原のKBUで5年間について,6つの陸面モデルと5つの生態モデルの様々なパラメータの出力がアーカイブされた.また,これらの結果を相互に比較することにより,初期的な解析を行った.この結果をもとに,2012年5月に米国コロラド州ラブランドにおいて第3回国際WSを開催し,モデル相互比較結果についての議論を行った. この比較実験の結果,明らかになったのは,潜熱フラックス(蒸発量)と顕熱フラックスのモデル間での差異を比べると,前者よりも後者の方が格段に大きいことが顕著であった.これは,潜熱フラックスと顕熱フラックスで,前者のほうが地表面における乾燥に伴う蒸発抑制などの複雑な過程を伴うことから,モデル間格差が大きいという,一般的な常識とは大きく異る.これは,乾燥地においては,降水量の多くは地下水涵養や河川流出に繋がらずに地表面から蒸発する傾向がつよく,蒸発量は降水量によって強く支配されることに関係すると考えられる.その一方で,放射で地表面に与えられた熱が,顕熱フラックス(大気加熱)と赤外放射,地中伝導熱の3つに分配され,土壌の熱特性に強く依存するため,モデル間の格差が大きくなっていることとは対照的であると,考えられることが,WSにおいて議論された. また,年度後半には,地表面に関するパラメータを与えて,モデルを駆動するStage1.0の比較実験が行われ,その計算結果がアーカイブされている.今後は,これらのアーカイブ結果を更に解析し,国際的なコミュニティにフィードバックすることが重要である.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(13 results)
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[Presentation] Evaluation of
ADMIP carbon cycle output
Author(s)
Kazuhito Ichii, Kaoru Tachiiri, Masayuki Kondo, Kazuaki Yorozu, Jun Asanuma
Organizer
The 3rd International Workshop on Asian Dryland Model Intercomparison Project-(ADMIP)
Place of Presentation
Loveland, Colorado, USA
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