2012 Fiscal Year Annual Research Report
カー回転ゆらぎのスペクトル測定による磁気共鳴測定法の開発と半導体ナノ構造への応用
Project/Area Number |
22310061
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
室 清文 千葉大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (90112028)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | ナノプローブ / 磁気共鳴 / スピンとロニクス / 半導体物性 |
Research Abstract |
低温・磁場下での顕微分光による単一InAs量子ドットでの磁気共鳴測定の実現を目指し、Cs原子ガスのファラデー回転揺らぎ測定により最適化したスピンノイズ計測システムに改良を加えた。Pound der Drever法により波長可変レーザの発振波長を外部共振器にロックし、長時間にわたる測定においても波長ドリフトが起こらないようにした、更に、振動などによるレーザの低周波ノイズをアクティブに抑制した。 中性の量子ドットサンプルではスピンノイズ測定の対象となる荷電量子ドットが希薄であるため、サンプルに半透明電極を形成し量子ドットの荷電状態を制御できるようにした。また、荷電状態を発光スペクトルの変化でモニターした。 窓付きクライオスタットを用いる顕微分光では3枚の窓での多重反射によりノイズが発生する。また、モニター光が減衰するため、低入射ビーム強度でショットノイズ極限の測定を行なうことが難しくなる。偏波面保存ファイバーを用いる顕微分光システムを新たに構築した。光ファイバーを用いるシステムでは顕微スポットからの反射光を効率よく広帯域光検知器に導入できた。しかしながら、個別量子ドットのスピンノイズによると考えられるKerr信号揺らぎは計測できなかった。 量子ドットは双極子モーメントが小さく信号自体が小さい上、スピン緩和時間もそれほど長い訳ではない。単一スピンのノイズ測定に有利と考えられる、大きな双極子モーメントを持ち、スピン緩和時間が長いカーボンナノチューブやダイアモンド中のNVセンターにスピンノイズ測定の展開を計画し、1300nm帯、637nm帯の波長可変レーザの試作を進めたがスピンノイズ測定の実験にまでは至らなかった。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(4 results)