2012 Fiscal Year Annual Research Report
終止コドン多義性を実現するペプチド鎖解離因子のスイッチ制御機構の解明研究
Project/Area Number |
22310134
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊藤 耕一 東京大学, 新領域創成科学研究科, 教授 (10262073)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 翻訳終結 / リボソーム / tRNA / 分子擬態 / ペプチド鎖解離因子 / 遺伝暗号解読 / タンパク質合成 |
Research Abstract |
翻訳終結を意味する遺伝暗号、すなわち終止コドン認識により翻訳終結を引き起こし、かつ、その多義性を引き出す因子はtRNAの形と機能を模倣する性質を獲得したタンパク質であるペプチド鎖解離因子である。当研究課題は、終止コドンの多義性発現を、解読因子タンパク質の分子スイッチ機構の詳細を明らかにすることで解明することをめざしてきた。 本年度は、研究の総仕上げとして、これまでに得られた遺伝学的・生化学的・構造生物学的知見結果から推測した新たな機能構造の実証実験を行った。 【1】新規な翻訳終結複合体の立体構造情報に基づき、GTPase活性化結合部位の機能検証による複合体の精密機能モデル検証を行った。翻訳終結においても、Gタンパク質伸長因子とその結合相手であるtRNA擬態分子の密接な機能・構造相関が明らかになった。二者複合体や、この複合体のリボソームとの結合に伴うGタンパク質内部でのドメイン間相互作用に影響を与えるアミノ酸残基部位の重要性が明らかとなった(論文準備中)。 【2】古細菌でaEF1αに集約されるGドメインの機能が、どのように翻訳終結(eRF3)とmRNA品質管理(HBS1)に共有されているのかを多角的に検証した。Dual Luciferase系を用いた高精度で定量的な検出系により、これまでは単独では検出が困難であったloss-of-functionが予想される変異型HBS1-Pelotaの微細な機能性を検証した。さらにEF1α-HBS1-eRF3のそれぞれと相同性があり、同様に品質管理機構に関与するSKI7の新たな機能ドメインの探索を検証を行った(論文準備中)。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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