2013 Fiscal Year Annual Research Report
物質・生命・人格をめぐる哲学と自然科学の交差に関する理論的および実践的研究
Project/Area Number |
22320003
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
一ノ瀬 正樹 東京大学, 人文社会系研究科, 教授 (20232407)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
信原 幸弘 東京大学, 総合文化研究科, 教授 (10180770)
DIETZ Richard 東京大学, 人文社会系研究科, 講師 (10625651)
榊原 哲也 東京大学, 人文社会系研究科, 教授 (20205727)
松永 澄夫 立正大学, 文学部, 教授 (30097282)
朝倉 友海 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (30572226)
松浦 和也 東京大学, 人文社会系研究科, 助教 (30633466)
鈴木 泉 東京大学, 人文社会系研究科, 准教授 (50235933)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 哲学 / 人格 / 災害 / リスク / 生命 |
Research Abstract |
一ノ瀬は引き続き福島原発事故に起因する放射能問題について発信を続けた。福島高校で講演し、「情報とリスク」と題した『哲学雑誌』に被害やリスクの概念をめぐる論考を寄稿した。また、8月には実際に福島第一原発の視察に赴いた。放射能問題は自然科学的知見と哲学的思考が交差すべき典型的な事例であるからである。また、因果性の問題、死刑論、動物倫理など、従来の研究関心をも展開した。とりわけ、因果性に関して、オックスフォード大学刊行のProceedingsに論文を掲載できたことは成果であった。松永は、人間における意識の発生を、人間では、動物における「刺激・反応」の対に代わって「知覚・行動」の対が現われたことのうちに探った。また、いわゆる精神の領域を、意味次元に関わって生きてゆく人の有り方に求めるという考えを展開した。信原は他者の心を理解するとはどのようなことか、またどのようにして他者の心は理解されるかについて考察し、ミラーニューロンの働きによるシミュレーション的理解が他者理解の基本であることを明らかにした。榊原は「物質・生命・人格をめぐる哲学と自然科学の交差」に現象学の視点から取り組み、ケアという事象における身体への医学的態度と人格への自然的態度との相違を解明した。鈴木はフランス哲学史的観点から哲学と自然科学の交差を考察した。ディーツは曖昧性の言語哲学的分析を続け、曖昧性の概念はある程度制限されるべきこと、曖昧性に階層性を導入する必要はないことを示した。朝倉は西洋近代哲学と東アジア近代哲学における自然哲学の研究を進め、原子論から差異論へと至る西洋近代の自然哲学の変遷と、東アジア哲学における形而上学的考察、とりわけ人格性をめぐる議論との連続性を明らかにした。松浦はアリストテレスとソクラテス以前の自然哲学の思想的接点として空間の存在を前提としない運動モデルと物体の分割性が挙げられることを示した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(39 results)
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[Presentation] Die Intentionalitaet der Pflegehandlung
Author(s)
Tetsuya Sakakibara
Organizer
Internationale Tagung des Husserl-Archivs Koeln in Zusammenarbeit mit der Deutschen Gesellschaft fuer phaenomenologische Forschung
Place of Presentation
Universitaet zu Koeln, Koeln, Germany
Invited
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