2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22320025
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Research Institution | Kinjo Gakuin University |
Principal Investigator |
高橋 博巳 金城学院大学, 文学部, 教授 (70109833)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鷲見 洋一 中部大学, 人文学部, 教授 (20051675)
安藤 隆穂 名古屋大学, 経済学研究科, 教授 (00126830)
堀田 誠三 福山市立女子短期大学, 生活学科, 教授 (40144109)
寺田 元一 名古屋市立大学, 人文社会系研究科, 教授 (90188681)
長尾 伸一 名古屋大学, 経済学研究科, 教授 (30207980)
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Keywords | 公共知 / 啓蒙 / 東西比較 |
Research Abstract |
初年度の前半は、本研究を始めるに当たって作業基盤とすべく、これまでの東西にわたる啓蒙研究をまとめることに集中した。(『啓蒙と東アジア』に各論文を集成、2010年12月刊行、個別タイトルは研究成果欄を参照)。そのうえで次年度7月にグラーツで開催される国際18世紀学会のラウンド・テーブルの準備として、韓国18世紀学会から6名の共同研究者を招き、2011年2月に名古屋大学で予備セッションを行い、相互に調整を行った。その結果、公共知に関するものと、大会の共通テーマである「時間」の2つのラウンド・テーブルを日韓共催で行うこととし、共同研究を継続している。 そのほかの個別の取り組みとして、以下の活動を報告する。フォヴェルグ・クレールは公共知と百科全書的知識を比較し、『百科全書』の公共性を確認し、百科全書派による公共知の原理定義を研究し、明らかにした。大石は、18世紀イギリスにおける公共知の形成を女性と公共圏との関係から考察し、教育と消費文化の中にもジェンダーの問題が絡まることで錯綜した知の流通が発生した過程を明らかにした。伊東は、17~18世紀の中国における政治思想や倫理観について、そこにおける公共性や共同性に関わる理念や政策論を中心に、比較史的・比較思想的な観点をも加味しつつ、考察や研究を進めた。また、現代中国の社会や文化に関する論攷においても、その原型が、17~18世紀の清朝国家の時点で、民族的な問題をはじめ、さまざまな意味で、既に多くの要素が胚胎していたとの見通しにもとづいて、考察を加えた。玉田は、啓蒙期フランスの学校教育による「公共知」の形成について、18世紀初頭に成立した「17世紀後半のフランス文学を<模倣すべき古典>とする新しい修辞学」の分析を通して明らかにした。
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Research Products
(48 results)