2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22320055
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
黒田 彰 佛教大学, 文学部, 教授 (80178136)
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Keywords | 幼学 / 孝子伝(図) / 列女伝(図) / 司馬金竜屏風 / 太公家教 / 文献学 / 言語学 |
Research Abstract |
以下、交付申請書の研究目的に掲げた項目毎に、本年度における実績を報告する。 1、古代幼学としての列女伝と列女伝図の研究 a 司馬金竜墓出土木板漆画屏風の研究は、報告書作成に入っている。b和林格爾後漢壁画墓の研究は、内蒙古文物考古研究所との共同研究として、発掘時摸写図の公刊に向けた、撮影、製版を終え、次年度の印刷、製本を予定する。c列女伝の研究と、d列女伝図の蒐集、整理と刊行は、顧〓之の列女伝図を中心とする総括を終えた(13参照)。 2、孝子伝図の研究 a 孝子伝図集成(国際版)の公刊は、英訳、中国語訳が進行している。b新出孝子伝図の研究は、新出孝子伝図の調査、撮影を深〓において実施した(深〓、呉強華氏蔵)。c武氏祠画象石の研究は、武梁祠十帝図の解読を終えた。 3、海外の幼学研究との連携 a 「海外の幼学研究」の続刊は、海外の幼学研究6を公刊した(13参照)。また、7として、開封白沙鎮後漢画象石の紹介原稿を完成させた。b海外共同研究者との学術交流及び、共同研究、研究発表などの実現と、c 海外の幼学資料調査は、『孝子伝注解』の中国語訳を始めとする日中の共同企画をスタートさせた。 4、古代幼学研究の新領域の開拓は、日本における幼学資料を対象とする幼学の研究を立ち上げ、その2集として、養寿寺藏和漢朗詠集聞書の製本を終え、配布の準備をしている。また、その一環として、八幡縁起の研究を継続中である(13参照)。 5、日本文学における幼学の役割の研究は、国文学成立の原点から、幼学の文学史的意義を問うべく、文献学(フィロロジー)の本格的検討もスタートさせた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2、aの英訳がやや遅れている外は、全て順調に研究は推移している。殊に1、は、課題を概ねクリアー出来たと考える。4、は、幼学の研究1、2の公刊を目差したが、新企画なので、若干の遅れはやむを得ない。
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Strategy for Future Research Activity |
2、aの国際版は、日中版となる可能性も含め、実現化を検討する。 2、bは、次年度以降に具体的な成果が期待できる。3、a、b、cも同様である。4、5、は、幼学の研究の公刊を中心に、最終年度に向けた新課題の具体化を考えたい。
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Research Products
(8 results)