2011 Fiscal Year Annual Research Report
多言語・多文化化する学校に対応できる教員養成・教員研修システムの開発に関する研究
Project/Area Number |
22320094
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Research Institution | Kyoto University of Education |
Principal Investigator |
濱田 麻里 京都教育大学, 教育学部, 教授 (80228543)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳井 厚子 信州大学, 教育学部, 准教授 (40225751)
上田 崇仁 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (90326421)
金田 智子 学習院大学, 文学部, 教授 (50304457)
河野 俊之 横浜国立大学, 教育人間科学部, 教授 (60269769)
齋藤 ひろみ 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (50334462)
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Keywords | 教師教育 / 日本語指導を必要とする児童生徒 / 現職教員研修 / 研究者と実践者の協働 / 教育養成改革 |
Research Abstract |
本研究は,多言語・多文化化する学校に対応できる教員を養成する教師教育システムを開発するためのアクション・リサーチである。本年度の主な成果は以下の通り。 1理論研究:教師教育の新たな視点を得るため,文献により教師教育に関する情報を収集した。また,実践者の指導力の向上における研究者と学校現場との協働のあり方を考えるため,アメリカミシガン州における協働の実践例と日本の全国および都道府県レベルで行われている研修の例とをそれぞれケーススタディとして分析し,比較した。アメリカ側のケーススタディでは,ESLの子どもの読み書き能力を向上させるため,専門知識をもつ研究者がメンターとなり,双方向イマージョンのような新しい教育環境の創生に積極的に関与している様子が紹介された。このように実践の改善に協力することは研究者の社会的責務とされていた。一方,日本側のケーススタディの分析では,研修が単に研究者が求めに応じて専門知識を提供するというのではなく,実践者との協働によって作り上げられるべきものであること,また,そのプロセスで双方の成長が促される必要があることが浮かび上がった。今後の現職教員の実践力向上の方策を考えるために大きな示唆を得ることができた。 2教員養成システム開発:分担者が担当する学部生対象の授業において,実践を記録し,学生の反応を質問紙法などによって収集した。結果は現在分析中である。 3現職教員研修システム開発:現職教員を対象とした校内研修,教育委員会主催の研修に分担者が協力した場合に,その感想を質問紙によって収集した。結果は現在分析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
学部教員養成と現職者研修に分けて,アクションリサーチを実施することとしているが,どちらも実践の記録や結果の分析を予定通り進めている。また,平成24年度からの実践の共有に向け,平成24年度より新たな研究分担者を加える予定であったがそれについても,予定通り実施した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度はさらに対象を拡大して,学部教員養成と現職者研修とで使用できるリソースを開発し,これまで同様アクションリサーチによりその評価と改善を行う予定である。 最終年度の平成25年度は,それまでに蓄積した資源をまとめて公開する予定である。
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Research Products
(8 results)