2013 Fiscal Year Annual Research Report
日本人英語学習者の語彙感覚習得プロセスに関する研究
Project/Area Number |
22320113
|
Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
赤松 信彦 同志社大学, 文学部, 教授 (30281736)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大島 純 静岡大学, 情報学研究科, 教授 (70281722)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | 英語教育 / 認知言語学 / 語彙学習 / 冠詞 |
Research Abstract |
英語圏滞在期間が1年未満の日本人大学生54名(男子20名、女子34名)を対象に、英語冠詞使用に関する認知言語学的(CL)アプローチの学習効果を検証した。 研究参加者は、毎週約1時間、適切な英語冠詞使用について、合計4回学習した。実験群はCLアプローチを用い、対象物(名詞)のboundedness (Talmy, 2000)と対象物に対する話し手と聞き手の共通認識に焦点を当てた教材を用いて学習した。一方、統制群は、従来のアプローチ(名詞の種類と対象物の特定性に焦点を当てた学習法)に基づいた教材を使用した。各グループとも上記の教材を用いて学習した後、毎回、復習テストを受け、各テスト項目に対して14問の問題(7テスト項目x14問=98問)を解いた。 復習テスト(M=85.9、SD=0.9)の得点は事前テストの得点(M=73.7、SD=1.3)よりも高く、学習効果が示された[Wilks’ Lambda= .34, F(1,52) = 101.7, p<.0001, ηp2 =.66]。しかし、学習法の違いによる学習効果の差は見られなかった。 文脈により特定される名詞に対して、冠詞使用は他のどの項目よりも正確に行われていた(p<.05)。また、物質名詞、抽象名詞、個体性に対する冠詞使用は他の項目よりも正確性において劣っていた(p<.05)。これら3項目に関する不適切な英語冠詞使用の原因を考察するため、全問題における解答の正誤と解答理由を調査した。その結果、正答率が最も低かった10問(正答率9.2%~57.4%)のうち、1問(sameによる特定すべき名詞)を除いて、すべてが物質名詞、抽象名詞、個体性に関する問題であることが明らかになった。さらに、その解答理由から、対象物に対する可算性(または、boundedness)は対象名詞に対する先入観によって判断されていたことが示唆された。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(1 results)