2012 Fiscal Year Annual Research Report
ヨーロッパ史における政治と宗教のダイナミズムと国家的秩序の形成
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22320152
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
甚野 尚志 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (90162825)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
踊 共二 武蔵大学, 人文学部, 教授 (20201999)
三浦 清美 電気通信大学, 情報理工学部, 准教授 (20272750)
印出 忠夫 聖心女子大学, 文学部, 准教授 (30232721)
根占 献一 学習院女子大学, 国際文化交流学部, 教授 (50208287)
長谷川 まゆ帆 東京大学, 総合文化研究科, 教授 (60192697)
関 哲行 流通経済大学, 社会学部, 教授 (60206620)
大月 康弘 一橋大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (70223873)
和田 光司 聖学院大学, 人文学部, 教授 (80306373)
皆川 卓 山梨大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (90456492)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ローマ / キリスト教 / 宗派化 / 宗教改革 / カトリック / プロテスタント / ギリシア正教 / 中近世ヨーロッパ |
Research Abstract |
本年度は2012年5月の西洋史学会(明治大学開催)で、近世ヨーロッパにおける宗派化の問題をめぐり、近世ヨーロッパ史の分担者を中心に小シンポジウム「近世ヨーロッパの宗教と政治―宗派分裂の作用と反作用―」を行った。このシンポジウムでは、宗教改革後にヨーロッパ世界で族生する諸宗派が、どのように近世的政治秩序の形成に貢献したかという問いが主として扱われた。個別報告としては科研分担者により、神聖ローマ帝国、フランス、イングランドの宗派化の事例が提示され、共同の討議がなされた。 このシンポジウムの成果を踏まえて、西洋史学会終了後に科研研究会を何度か開催したが、その過程で、前年度の西洋史学会に開催した小シンポジウム「中世ヨーロッパ世界にとっての「ローマ」」での報告と合わせて論文集として刊行することを決定した。論文集の構成は、研究会での討議を経て以下の3部構成とすることが決定された。第一部は、「ローマ」とキリスト教世界の普遍性にかんする論文からなり、そこではとくに、キリスト教世界の普遍的な宗教意識と個別的な地域の宗教感情との関係、およびそこから生まれる新しい政治的秩序の問題が扱われることになった。第二部は、近世の宗派化をめぐる諸問題について多様な視角から議論する論文が集められ、宗派化と近世的政治秩序の関係が明らかにされることになった。また第三部は、本科研共同研究でのもうひとつの柱である、キリスト教とユダヤ教、イスラーム教との関係をめぐる論文を集めることにした。この論文集は、科研分担者以外も、関連する研究を行う研究者を執筆者に加え、17本の論文集(『中近世ヨーロッパの宗教と政治』)として近日中に刊行される。本年度の後半は、我々はこの論文集の論文執筆を主たる研究として行った。その結果、ほぼすべての論文が年度末には完成しており、この論文集をもって本科研共同研究の最終的な研究成果としたい。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)