2011 Fiscal Year Annual Research Report
平成の合併政策終了後の合併・非合併市町村の現状・行政課題の解明と合併政策の総括
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22320168
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
西原 純 静岡大学, 情報学部, 教授 (30136626)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 彰彦 九州大学, 人文科学研究院, 教授 (90197054)
杉浦 真一郎 名城大学, 都市情報学部, 准教授 (50324059)
津川 康雄 高崎経済大学, 地域政策学部, 教授 (80285064)
宮入 興一 愛知大学, 経済学部, 教授 (40136693)
森川 洋 広島大学, 文学研究科, 名誉教授 (70040706)
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Keywords | 市町村合併 / 自治体 / 行政サービス / 地域格差 / 庁舎の方式 / 非合併 |
Research Abstract |
平成22年度は、4年計画の2年目として下記の研究課題1)~3)のうち、特に現在、大きい地域問題化しているトピックを中心に調査研究を実施した。また研究課題2)に関して、これまで合併市町村の介護保険と広域連合について研究を行っている杉浦真一郎・名城大学都市情報学部准教授を研究分担者に加え、新たな展開を図った。主な成果は以下のとおりである。 研究課題1)合併市町村・未合併市町村の比較研究による合併効果の検証 「合併・未合併市町村間での財政・行政効率化・行政サービスのレベル格差」について、主として、宮入を中心に分析を進めて一定の成果を得た(佐藤・宮入2011発表)。また従来から課題であった、合併・非合併自治体と住民の生活領域との関係について、森川(2011)(地理学評論)にて、ほぼ最終的な成果を得た。 研究課題2)合併市町村における行政課題の発見・分析・解明 「公共サービスの低下など(日常的な出来事)の発生と自治体代替組織の活動」について、西原、藤井正、石川、藤井史が合併自治体におけるNPO法人を調査した。また、津川が合併自治体・高崎市をとりあげて住民へアンケート調査を行って、住民の合併評価を明らかにした。 研究課題3)非合併市町村における問題・課題の発見・分析・解明 「広域連合の役割」: 杉浦が福岡県の広域連合について詳細な調査を行ったものの、まだ全国的な分析に発展していない。 また、平成22年度は、下記の研究発表成果以外に、8月24日に徳島大学にて『第2回研究集会』を開催し、石川義孝、藤井正、杉浦真一郎が成果発表を行った。また研究代表者の西原が、2011年日本社会情報学会にて合併自治体にも焦点をあてた『地域社会の情報ネットワークとガバナンス』のシンポジウムを開催し、オーガナイザーを務めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
13.研究発表の欄に示したように、本年度は研究論文8件(うち査読論文が4件)、研究発表4件、著書は3編(うち森川による単著が1編)と、かなりの成果を上げることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで上記の研究課題1)~3)のうち、研究が進めやすい2)の分野に成果が集中しているきらいがある。そのため、今後は研究課題1)と3)を注力して進める予定である。 また、研究代表者の西原は、今年度夏に開催される国際地理学連合ケルン会議の「Urban Commission」プレコングレスにて「Governance and government of an enlarged municipality after the municipal amalgamation-Acase of Hamamatsu City, Shizuoka Prefecture, Japan」を発表し、成果を国際的な場で問うことにしている。
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Research Products
(15 results)