2011 Fiscal Year Annual Research Report
文化遺産としての幕末蝦夷地陣屋・囲郭の景観復原-GIS・3次元画像ソフトの活用
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22320170
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
戸祭 由美夫 奈良女子大学, 名誉教授 (60032322)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平川 一臣 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究院, 特任教授 (40126652)
平井 松午 徳島大学, 大学院・ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部, 教授 (20156631)
増井 正哉 奈良女子大学, 生活環境学部, 教授 (40190350)
土平 博 奈良大学, 文学部, 准教授 (70278878)
木村 圭司 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (30294276)
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Keywords | 歴史地理学 / 蝦夷地 / 陣屋 / 景観復原 / 地域文化遺産 / 環境分析 / GIS / 建築史 |
Research Abstract |
本科研の研究目的に基づいて、年度当初の研究実施計画に則り、以下のような研究を行った。 1.第3回の研究打合せ会を7月7日夕刻に札幌で行い、翌8日から11日まで道北方面にて共同調査を実施し、浜益・増毛・宗谷の各陣屋跡地などを調査した。 2.昨年度に購入した地形図・国土基本図・空中写真・数値地図・アメダスデータなどの各種資料をもとに、コンピュータを用いてデータ解析と図表化を行った。 3.メンバー各自が、幕末蝦夷地に関する文献・絵図資料を東京・仙台・盛岡などで収集するとともに、蝦夷地陣屋・囲郭との比較のために、鳥取・千葉における幕末の台場などの現地調査を行った。 4.初年度に立ち上げた本科研独自のホームページの内容を、その後の活動に基づいて増補・更新した。 5.平成19年8月に十和田市立新渡戸記念館で撮影させていただいた新渡戸十次郎筆『松前持場見分帳』の研究協力者・村上由佳氏による解読成果を、本科研の基本資料として翻刻し、メンバーや関係機関などに配布した。 6.研究の基本資料とするべく、『北海道地方史誌の幕末蝦夷地防備関係記事抜粋』(A分冊・B分冊)を編集して、メンバー全員に配布した。 7.2月28日に奈良女子大学で第4回の研究打合せ会兼成果発表会を開催し、5テーマに関しての研究状況が報告され、質疑の中でテーマ相互の関連についての認識が深められるとともに、本科研がほぼ順調に進んでいることが確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度末(平成23年3月2日)及び本年度末(平成24年2月28日)に開催の研究成果報告会において、研究メンバーの分担するテーマについて報告があり、東日本大震災による三陸沿岸部や盛岡市での現地調査・資料調査が当初の予定通り進んでいないことを除いて、順調に調査・研究が進んでおり、逆にそれらの地方への調査の代替として当初予定していなかった道北方面への現地調査も実施できた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年秋の学会において研究の中間成果をシンポジウムで発表し、平成25年夏には各テーマの成果を取りまとめて、補充調査を行うとともに、当初の予定通りに、東北地方や道南の各地で地域住民対象の公開講演会を実施して研究成果を分かりやすく説明し、地域社会貢献にも資する予定である。
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