2012 Fiscal Year Annual Research Report
地球大気国際法秩序の基本構造-地球温暖化防止法制度の将来像
Project/Area Number |
22330015
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
吉田 脩 筑波大学, 人文社会系, 教授 (40323240)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 明穂 神戸大学, 国際協力研究科, 教授 (00273954)
竹内 真理 岡山大学, 社会文化科学研究科, 准教授 (00346404)
堀口 健夫 北海道大学, 公共政策連携研究部, 准教授 (10374175)
阿部 克則 学習院大学, 法学部, 教授 (20312928)
塚原 弓(西村弓) 東京大学, 総合文化研究科, 准教授 (50282512)
中谷 和弘 東京大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (60164216)
西村 智朗 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (70283512)
高村 ゆかり 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (70303518)
児矢野 マリ 北海道大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (90212753)
鶴田 順 海上保安大学校(国際海洋政策研究センター), 国際海洋政策研究センター, 准教授 (90524281)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 国際公法 / 国際環境法 / 気候変動 |
Research Abstract |
本研究における成果の1つは、国際法協会(International Law Association)のブルガリア・ソフィア大会における「気候変動に関する法原則」の『第2報告書』(英文)の中に反映されている(同報告書は、国際法協会のホームページにおいて閲覧が可能であり、また、2013年度内に刊行予定でもある。 この報告書は、気候変動(気候変化・地球温暖化問題)を規律する「条文案(Draft Artciles)」の基礎となるものであり、国際法ないし国際環境法の実務と学説の発展に対して、大きな貢献となる成果である。就中、進行中の地球温暖化交渉(「ポスト京都議定書」の国際レジーム形成等)に対して、大きな重要性を有するものである。なお、国際法協会・ソフィア大会における研究代表者等の活動・貢献は、『国際法外交雑誌』第111巻第3号(平成24年11月)においても採り上げられている。 また、現行の気候変動条約レジーム(気候変動枠組条約と京都議定書)において、「Common but Differentiated Responsibilities and Respective Capabilities」(共通だが差異のある責任と個々の能力)、「Special Circumstances and Vulnerability」(特別な事情と脆弱性)、「Sustainable Development」(持続可能な開発ないし発展)、「Prevention」(未然防止)、「Precaution」(予防)の各原則が有する意義を詳細に分析し、これらが地球大気保護の国際法体系に対して与える影響につき、具体的な検討を行った。さらに、これらの環境諸原則と、近年、特にドイツ語圏において提唱されている「Solidaritaetsprinzip」(連帯原則)との連関に関しても、研究を実施した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記の「研究実績の概要」において述べたように、当初の研究計画書に従い、各研究者がおのおのの機能・役割を概ね十分に果たすとともに、本研究の目的達成に貢献している。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究代表者の吉田脩、髙村ゆかり、柴田明穂は、各研究分担者の研究成果を十分に活用し、国際法協会(ILA)における「気候変動に関する法的諸原則」のための国際的な議論を引き続き主導する。 研究代表者の吉田脩は、国際法協会日本支部の研究大会において、地球大気保護・気候変動に関する国際法について学会報告を行い、広く研究成果を公表する。 さらに、各研究分担者は、各々の研究上の役割を十分に果たす。
|
Research Products
(7 results)