2011 Fiscal Year Annual Research Report
日中の相互国家イメージと「国家ブランディング」の可能性―中国と日本での実証研究
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22330051
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
石井 健一 筑波大学, システム情報系, 准教授 (90193250)
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Keywords | 国家ブランディング / 原産地効果 / 国家イメージ / ステレオタイプ / ナショナリズム / 中国 / 韓国 / ブランド拡張 |
Research Abstract |
本研究計画は、「国家ブランディング」(nation branding)によって、対日イメージがどのように改善し、その結果どのような効果が得られるのかを、主として中国と日本におけるフィールド調査やテキスト分析などの実証分析を通して検討することを目的としている。国家ブランディングは最近提唱された理論であるが、その政策効果についての先行研究は乏しい。日本の政策関係者からはアニメをソフトパワーに活用することが提唱されているが、申請者の過去の研究結果では必ずしも予期した効果をもたらすとは限らないことが示されている。本年度は、まずFacebookとTwitterのtimelineから外国に関する発言を収集した。データの収集結果の基礎的な結果は、報告書『FacebookとTwitterの発言における特徴語の比較』において発表した。さらに、このデータを用いた評定者によって外国に関するメッセージの内容分析も行った。さらに、昨年度は国内において商品と国を対象としてそのイメージ構造をブランド拡張理論で説明することを理論的枠組みとする調査を実施した。この調査の目的は、社会心理学で提唱されているステレオタイプの二次元モデルとマーケティングにおける原産地効果およびブランド拡張理論を統合的に適用することにある。分析結果は今後、報告書ないし学会等で報告する。そして、この結果に基づいて韓国または中国での調査を実施する予定である。これによって従来、一次元的にとらえられていた国家ブランディングの効果を多次元的に理解し、日本にとって優位な方向性を探ることができるものと考えられる。また、日本のポピュラー文化への接触がどのような国家イメージの改善と結びつくのかについても検討することにしたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
次年度に向けて国内での調査を実施することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
中国および韓国での調査の実施可能性を検討している。
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