2013 Fiscal Year Annual Research Report
日中の相互国家イメージと「国家ブランディング」の可能性―中国と日本での実証研究
Project/Area Number |
22330051
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
石井 健一 筑波大学, システム情報系, 准教授 (90193250)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 国家ブランディング / 国家イメージ / ポピュラーカルチャー / 原産地効果 |
Research Abstract |
当該年度は、日本、アメリカ、香港においてアンケート調査を行った。まず、最も規模が大きい調査が全国で留め置き法によって行った「外国イメージに対する調査」である。この調査の目的は、各国へのイメージがどのような構造をしているのかブランドパーソナリティ理論を適用しつつ、それが各国の製品や旅行意向にどのような影響を与えているのかを見ることにある。この調査は市場調査会社に委託して行われ、全国の80地点で各10人ずつを年齢・性別の割り当てエリア抽出を用いて調査した。8種類の異なる調査表を回答者にランダムに割り当て、最終的な回収数は800であった。次に、アメリカにおいて日本のイメージと対日意識に関する調査をsurveymonkey社のオンライン調査で行った。この調査では、アメリカ人が日本、韓国、中国についてどのようなイメージを持っているのかを調べることに研究目的が置かれた。回収数は、820であった。また、中国では反日的な政治状況が続き、またアンケート調査の質問の統制もきびしくなり、以前に比べて調査が困難な状況が続いていたので、本土の調査をあきらめて香港で日本に関する意識調査を行った。性別と年齢層を割り当て回答者の総数は750人であった。これは、去年台湾や韓国で行ったものとほぼ同一の内容のものである。また、日本の全国調査は国のイメージに焦点を当てていたのとは異なり、海外のブランドに焦点を当てたオンライン調査も実施した。この調査は、20~59歳の男女を対象とし、有効回答数は1215人であった(回収率24.3%)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
中国本土での調査は日中関係の悪化など政治的な問題によって困難になり、台湾および香港の調査に換えたが、日本では全国調査の留め置き調査を実施することができ、またアメリカでも調査を実施することができ、多くの地点で調査データを収集することができた。今後は、このデータを分析することによって研究計画を達成することができる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、前年度までに行った調査データを分析し、論文等として発表することを目ざす。
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