2010 Fiscal Year Annual Research Report
国境の植民地サハリン(樺太)島の近代史:戦争・国家・地域
Project/Area Number |
22330055
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Research Institution | Hokkaido Information University |
Principal Investigator |
原 暉之 北海道情報大学, 経営情報学部, 教授 (90086231)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ウルフ デイヴィッド 北海道大学, スラブ研究センター, 教授 (60435948)
池田 裕子 稚内北星学園大学, 情報メディア学部, 准教授 (90448837)
三木 理史 奈良大学, 文学部, 准教授 (60239209)
井竿 富雄 山口県立大学, 国際文化学部, 教授 (10284465)
塩出 浩之 琉球大学, 法文学部, 准教授 (50444906)
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Keywords | 日本史 / ロシア史 / 北東アジア / サハリン / 樺太 |
Research Abstract |
地域内関係・地域間関係・国際関係という重層的な共時的分析をサハリン島近代史において通時的におこなうという本科研の研究目的にしたがい、その第1弾として代表者を編者とする『日露戦争とサハリン島』をほぼまとめあげ、2011年度前半に北海道大学出版会より刊行予定である。本書はロシア帝国時代のサハリン史、および日露戦争サハリン戦について、まとまった形では国内にはじめて問う重要な成果であると考える。また本科研は、ロシア人研究者との共同研究、相互の成果発信を活動の中心においており、その趣旨にのっとって、まず2008年5月にユジノサハリンスク市でおこなわれた国際シンポジウム「サハリンの植民の歴史的経験」の報告集を『サハリン・樺太史研究』第1集として発表した。このシンポジウムは、本科研組織の出発点となったもので、本科研テーマに関わる日露双方の貴重な研究成果がおさめられている。なおこの論集は、本科研テーマに関わる重要資料や論考の発表媒体として、今後も継続して刊行される。また、2010年9月にユジノサハリンスク市でおこなわれた国際学術会議「アントン・チェーホフとサハリン島」に本科研メンバーの多くが参加し、現時点での研究成果を報告した。さらに10月には、国際シンポジウム「日本とロシアの研究者の目から見る日露戦争とサハリン島」を札幌市で開催し、サハリンから第一線の研究者5名を招いて、現地での最新の研究成果を吸収することができた。この2つの相互交流の経験によって、本科研の研究成果が国際的にも十分通用することが確認できた。
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Research Products
(18 results)