2012 Fiscal Year Annual Research Report
情報化社会における青少年の性行動の実態の解明と性教育の評価に関する実証的研究
Project/Area Number |
22330143
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
原 純輔 東北大学, 文学研究科, 名誉教授 (90018036)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片瀬 一男 東北学院大学, 教養学部, 教授 (30161061)
渡辺 裕子 駿河台大学, 経済学部, 教授 (10182958)
高橋 征仁 山口大学, 人文学部, 教授 (60260676)
石川 由香里 活水女子大学, 健康生活学部, 教授 (80280270)
加藤 秀一 明治学院大学, 社会学部, 教授 (00247149)
中澤 智惠 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (00272625)
羽渕 一代 弘前大学, 人文学部, 准教授 (70333474)
林 雄亮 尚絅学院大学, 総合人間科学部, 講師 (30533781)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 社会学 / 青少年 / 性行動 / 性教育 / セクシュアリティ |
Research Abstract |
平成23年度に実施してデータクリーニングを行った第7回「青少年の性行動全国調査」結果について、各分担者・協力者が分析を進めるとともに、ほぼ2ヶ月に1回のペースで研究会を開催して検討を加えた。 集計・分析の結果については、各人が雑誌・新聞論文執筆、講演等を行うだけでなく、マスコミに対する集計速報の公開、第12回アジア・オセアニア性科学会議(8月、松江市)におけるシンポジウム「Sexuality of Japanese Youth」の開催、東京性教育研修セミナー2013「若者の性:行動はどう変化していくのか?」(3月、東京都)の開催など、成果の社会的還元にも努めた。成果のうちでも、性や性行動から身を退く青少年の増加を明らかにし、その要因に加えた考察は、大きく新聞等で報道されるなど、社会的反響を呼んだ。 以上の内容を総合して、来年度に『「若者の性」白書』(小学館)を最終報告書として刊行するための準備を進め、原稿はほぼ完成した。また、国際発信のために、2013年9月にブラジル(ポルト・アレグレ)で開催される第22回性科学会議に代表を送って報告を行うことし、その内容についても上記研究会において共同で検討を進めた。 調査データは、これまで5回(第1回を除く)同様、札幌学院大学社会・意識調査データベース(SORD: Social and Opinion Research Database)に寄託して公開することとし、データの再チェック、データ形式の整備等の準備作業を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
調査の実施、集計・分析、最終報告書『「若者の性」白書』の準備まで、ほぼスケジュールどおり進めることができた。 学会、マスコミ等を通じた成果の社会的還元にも積極的に取り組んだ。成果のうちでも、性や性行動から身を退く青少年の増加を明らかにし、その要因に加えた考察は、大きく新聞等で報道されるなど、社会的反響を呼んだ。 青少年調査と平行して進めた教師(性教育担当教員、養護教員など)に対する聴取調査についても、『「若者の性」白書』の準備完了後、早急に分析を進める必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
(1) 調査および分析の結果を『「青少年の性」白書』(小学館)として公刊する。発行は6月を予定しているが、原稿はほぼ完成している。 (2) データの再チェックを行い、これまで5回の調査データと同様、札幌学院大学社会・意識調査データベース(SORD: Social and Opinion Research Database)に寄託して公開する。東京大学社会科学研究所の社会科学データアーカイブ(SSJDA)ともリンクされる予定である。 (3) 青少年の性行動の国際比較分析が可能となるよう、海外の性行動研究者との連携を強化する。9月にブラジル(ポルト・アレグレ)で開催される第22回性科学会議に参加して情報交換を行う。また、各国の主要データベースを訪問して情報提供と情報収集を行うとともに、データ相互利用の可能性について共同で検討を進める。対象国としては、ドイツ、スウェーデン他を予定している。 (4) 9月にブラジル(ポルト・アレグレ)で開催される第22回世界性科学会議において、調査および分析結果の報告を行うことをはじめ、成果の国際発信に努力する。
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