2011 Fiscal Year Annual Research Report
国際都市の文化戦略―横浜市の「創造都市」政策に関する実証的研究
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22330159
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
松本 康 立教大学, 社会学部, 教授 (80173920)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江上 渉 立教大学, 社会学部, 教授 (50213533)
高木 恒一 立教大学, 社会学部, 教授 (90295931)
水上 徹男 立教大学, 社会学部, 教授 (70239226)
西山 志保 立教大学, 社会学部, 准教授 (50402087)
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Keywords | 創造都市 / 都市再生 / 都市政策 / 文化 / NPO / まちづくり / 脱工業化 / グローバル化 |
Research Abstract |
本研究では、2004年より「文化芸術都市創造事業」に着手し、都心部の再活性化を図っている横浜市を対象として、その現状と課題、政策意図と効果を調査して、日本における自治体政策の展開過程における歴史的位置づけと、東アジアの国際都市との比較というふたつの観点から、創造都市政策の意義について検証することを目的としている。本年度は、本研究の第2フェーズとして、横浜市の創造都市政策の戦略的意義について検証するとともに、東アジア諸都市に関する共同研究会を上海市の同済大学(復旦大学、ソウル市立大学共催)にて開催した。 横浜市の創造都市政策について、狭義の創造都市政策と広義の創造都市政策に分けて、調査研究を進めた。狭義の創造都市政策としては、平成23年4月横浜市の局再編によって設置された文化観光局所管の事業とし、ヨコハマ・トリエンナーレ2011における市民協働、文化芸術教育プログラム、急な坂スタジオ、アーツコミッションヨコハマ、黄金町エリアマネジメントセンターなどに関して、行政職員、公益財団職員、アートNPO関係者にインタビュー調査を実施した。また前年度に明らかになった概要を文書資料によって裏付ける作業も進めた。広義の創造都市政策としては、磯子区における文化政策について杉田劇場に焦点を当てた聞き取り調査を実施した。結果として、旧都心部においては「創造界隈」形成がNPO主導で進んでいるが、「全市展開」には課題を残していることが明らかとなった。 また、同済大学、復旦大学、ソウル市立大学、ユネスコ世界遺産機構と共催で、上海・同済大学において「都市再生過程における都市文化」と題するシンポジウムを開催し、とくに上海における創造産業クラスターの形成や歴史的街区の保存事例(田子坊)について理解を深めた。経済的活力の旺盛な上海の場合、歴史的街区の保存がジェントリフィケーションにつながりやすいことが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の中核をなす「クリエイティブシティ・ヨコハマ」事業の都心部における展開と、「全市展開」の現状と課題について、ほぼ事実関係の調査が終わっている。また、東アジア諸都市との研究交流による比較についても、研究計画通り共同会議を開催してきた。会議に提出されたペーパーを出版する予定であるが、編集作業の関係で年度内には間に合わなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成23年度~平成24年度は、本研究の第2フェーズと位置づけている。平成24年度は、文書資料による歴史的文脈の検討に重点を移し、引き続き研究を推進する。また、東京(平成22年度)、上海(平成23年度)で実施した国際会議をソウルで開催する予定で、研究協力者と協議を進めているところである。
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Research Products
(3 results)