2010 Fiscal Year Annual Research Report
心理的ウェルビーイングのポジティブ健康心理学的研究―多施設共同研究―
Project/Area Number |
22330196
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
津田 彰 久留米大学, 文学部, 教授 (40150817)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内村 直尚 久留米大学, 医学部, 教授 (10248411)
|
Keywords | 心理的ウェルビーイング / ポジティブ健康心理学 / 精神的健康 / 多施設共同研究 / 横断的観察研究 / ポジティブ特性 / 心理社会的要因 / 2次元 |
Research Abstract |
心理的ウェルビーイング(自分を幸福とする主観的評価の特性とポジティブな感情・気分の状態)のストレスと健康に影響を及ぼす心理生物的機能を解明するため、まず平成22年度は、心理的ウェルビーイングと心理社会的要因との関連性における横断的観察研究を行った。 その結果、心理的ウェルビーイングと精神的健康の高さは必ずしも一致せず、心理的ウェルビーイングと精神的健康を2次元で捉えることの必要性が示唆された。心理的ウェルビーイングとの関連要因に関して、ポジティブ特性における楽観性の多さとレジリエンスとの強さが心理的ウェルビーイングに影響することが示された。また、心理的ウェルビーイングの高い者は、健康活動において、男性は運動頻度が多く、女性は食生活が良いと示された。しかし、心理的ウェルビーイングは喫煙の有無、飲酒の頻度、余暇の時間の長さとの関連がみられなかった。心理的ウェルビーイングは対人関係のソーシャル・サポートと非言語的感情表出の多さに影響を受ける。心理的ウェルビーイングが高いほどストレスマネジメン行動を習慣化すると示されている。 これらの結果から、心理的ウェルビーイングと様々な要因の関連性が見られた。今回は横断的研究のため、今後縦断的に心理的ウェルビーイングが様々な要因とどのような関連性になっているか見ていく必要性があると考えられる。23年度は縦断的な研究のための準備がスタートした。
|