2012 Fiscal Year Annual Research Report
分権改革下における公立小、中学校組織の変容と教職員の意識及び職務実態に関する研究
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22330211
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
水本 徳明 筑波大学, 人間系, 准教授 (90239260)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
末松 裕基 東京学芸大学, 教育学部, 講師 (10451692)
雲尾 周 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (30282974)
加藤 崇英 茨城大学, 教育学部, 准教授 (30344782)
臼井 智美 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (30389811)
金川 舞貴子 岡山大学, 教育学研究科(研究院), 講師 (40452601)
青木 栄一 東北大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (50370078)
竺沙 知章 京都教育大学, 連合教職実践研究科, 教授 (60243341)
榊原 禎宏 京都教育大学, 教育学部, 教授 (90215616)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 学校組織 / 教職員の感情 / 学校経営 / 教育改革 / 感情労働 |
Research Abstract |
本年度は(1)学校単位のインタビューデータの分析を通じた教職員の意識の解明、(2)理論的検討、(3)総合的・実践的な検討を行った。 (1)については、学校単位で実施した教職員対象のインタビューデータを分析して、それぞれの学校における教職員の認識と感情の布置を記述するとともに、その違いを規定する要因を解明した。その結果、①教職員の認識と感情のばらつきが大きい学校と小さい学校がある、②教職員の学校テーマ(学校の教育目標や研究テーマ)へのコミットメントが平均的に高い学校と低い学校がる、③学校テーマへのコミットメントが低くても、個人テーマ(教職員個人が設定しているテーマ)へのコミットメントや教職自体へのコミットメントが高い教員がいるし、④学校ごとの教職員の認識と感情の布置の差異を規定する要因として、管理職のリーダーシップ、自治体による研究指定の方式、教職員集団の同僚性、学校としてのビジョンの継承の在り方などが重要であることが明らかとなった。 (2)については、感情社会学、成員の感情に注目した組織研究、および社会システム論に基づく検討を行った。主要な結論は次の通りである。①教職員は教育改革を受け止める場面での感情(受容感情)から自分がそれを実施する場面での感情(表出感情)を切り替えている(感情のコントロール)。②教育活動は不確実性が高いので、教員のやりがいは教育活動における実感や成人した卒業生の姿に接するなど長期的に教育効果が確認される経験によって支えられている。③教職員個人の認識と感情は過去の勤務経験により形成された記憶に規定され、学校における認識と感情の布置は学校としての記憶のつくり方に規定されている。 (3)については、学校経営実践において校長と教職員間、教職員相互間のコミュニケーションが極めて重要であること、それを通じて「学校の土壌」を作ることの重要性が明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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