2011 Fiscal Year Annual Research Report
大学における内部質保証システムの再構築と効果的運用に関する国際比較研究
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22330233
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
杉本 和弘 東北大学, 高等教育開発推進センター, 准教授 (30397921)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大佐古 紀雄 育英短期大学, 保育学科, 准教授 (10350373)
田中 正弘 弘前大学, 21世紀教育センター, 准教授 (30423362)
鳥居 朋子 立命館大学, 教育開発推進機構, 教授 (10345861)
林 隆之 大学評価・学位授与機構, 評価研究部, 准教授 (30342629)
福留 東土 広島大学, 高等教育研究開発センター, 准教授 (70401643)
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Keywords | 大学評価 / 内部質保証 / 外部質保証 / 大学経営 / 国際比較 |
Research Abstract |
第二年度として、初年度に実施した海外調査の成果をまとめ、日本高等教育学会第14回大会(質保証部会)において「高等教育における機関レベルの教育質保証システム-米・英・豪・欧州の動向から-」として報告(共同発表)を行い、海外の先行事例の実際とそれに基づく日本への示唆等について議論を行った。 国内調査としては、SWOT分析を実施して第二期中期目標・中期計画の立案を行っている岩手大学を訪問し、関係者へのヒアリング及び関連資料収集を通して同大学における内部質保証への取組状況について調査を行った(2012年2月)。 海外調査としては米国調査(2011年12月)、英国調査(2012年2月)を実施した。前者においては、大学ガバナンスに関わる主要な大学団体を訪問して米国大学における機関レベルのガバナンスの特徴について考察を行うとともに、実際に3校の大学を訪問して、評議会による教員への意見聴取を通して全学的な意思決定がなされている実態を明らかにした。後者においては、2校の大学を訪問し、機関レベルにおけるデータ収集の取組状況や教育改善への利用について聴き取り調査を行い、特にキングストン大学においては学内の関係する専門的な主体・組織が有機的に連携し合う中で効果的な教育マネジメントが展開されていることが明らかとなった。この調査結果についてはH24年度の日本教育学会で発表する予定である。 また、2012年1月には、東北大学高等教育開発推進センターが企画・開催した国際シンポジウム「大学における教育マネジメントと質保証」に米国カリフォルニア州立大学ロングビーチ校(UCLB)からDavid Dowell氏(戦略的計画担当副学長)を招聘し、豪州・欧州からの招聘者(招聘費用は東北大負担)とともに同主題に関する議論を行った。Dowell氏からは、UCLBにおける内部質保証の取組とそこで要請されるスキル・能力について上級管理職の立場から報告してもらった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載した研究活動をほぼ予定通りに実施していることに加え、本年度は研究課題に関連した国際シンポジウム「大学における教育マネジメントと質保証」(開催は東北大学高等教育開発推進センター)の実施に、本研究課題が貢献し得たため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、国内外の機関レベルにおける内部質保証システムについてさらに調査を行った上で、内部質保証の有効なモデルを抽出し、最終報告書としてまとめ刊行することとしている。
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