2011 Fiscal Year Annual Research Report
国語科教育改善のための言語コミュニケーション能力の発達に関する連携的・提案的研究
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22330246
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Research Institution | Kyoto University of Education |
Principal Investigator |
植山 俊宏 京都教育大学, 教育学部, 教授 (50193850)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 智生 岡山大学, 教育学部, 教授 (00171786)
三浦 和尚 愛媛大学, 教育学部, 教授 (40239174)
山元 隆春 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (90210533)
間瀬 茂夫 広島大学, 大学院・教育学研究科, 准教授 (90274274)
寺田 守 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (00381020)
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Keywords | コミュニケーション能力 / コミュニケーション意識 / 国語科教育 / 論理的共感 / 共同思考 |
Research Abstract |
コミュニケーション能力の実態、及びその伸長・向上を図る実験授業の実施、及びその分析・考察を中心に研究を行った。従来国語科では、コミュニケーション能力は、話すこと・聞くことの領域で中心的、限定的に取り組まれていた。だが、本研究においては、読むことの領域、書くことの領域におけるコミュニケーション能力のあり方、及び当該領域に対する効果を解明するために、授業観察、その分析・考察に取り組み、一定のプログラムを構築し、その系統的なカリキュラムを作成することにしている。 年度当初の「研究の目的」の達成状況としては、コミュニケーション能力の実態に関する「科学的基礎」の確保の点では成果を集約する段階にある。また「社会的に実効的なコミュニケーション能力」育成、及びそのプログラム構築では、各パートで実験授業が進められており、一定の成果が得られている。 「研究実施計画」の達成状況としては、「コミュニケーション能力の発達モデル案の構築」は、各パートにおいて実験授業が進められ、分析、集約が行われている。「話すこと・聞くこと」パートは、実験授業が進められている。「読むこと」パートは、岡山市立吉備中学校にて3回の実験授業を行い、その分析・集約を図っている。「書くこと」パートは実験授業の実施については若干遅れており、次年度実施、分析・集約の予定である。 教材・単元・カリキュラム開発のための科学的基礎を確保するための対児童生徒、対教師のアンケート案を作成するための予備アンケートについては、「話すこと」パートが先行して、予備アンケートを実施し、分析・集約を終えて、次の段階(当該年度の予定にはなく次年度の予定)の本格的な大規模アンケートを実施し、分析している段階である。 他教科におけるコミュニケーション能力育成プログラムは、科学的基礎の収集の段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の進行上、やや方向修正等はあったものの、研究会合の回数、実験授業の回数・時間数ともに計画よりも多く実施されており、おおむね順調に進展しているといえる。また年度末の集約も適切に行われ、次年度の計画も立案・整備され、円滑な研究の継続が行われる運びとなっている。
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Strategy for Future Research Activity |
国語科内のコミュニケーション能力として、話すこと・聞くことのコミュニケーション能力が他の読むことや書くことの領域にどのように作用するか、その作用を積極的に活用するプログラムをどのように構築するのかに中心的な目標を設定している。他教科におけるコミュニケーション能力育成のプログラムには、十分目配りできない状況ではあるが、各教科等における「言語活動の充実」に資する国語科の各領域におけるコミュニケーション能力の発揮状況、活用の方法等について一定の科学的基礎(大規模アンケート、実験授業など)を確保できる見通しが得られているので、この部分に重点的に取り組み、教材、単元、カリキュラムの開発を行い、実践的な提案として集約していくように計画を修正する。
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Research Products
(23 results)