2012 Fiscal Year Annual Research Report
青年期アスペルガー症候群が経験した特別支援教育と不適応・非行ファクターの関連研究
Project/Area Number |
22330255
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
内山 登紀夫 福島大学, 人間発達文化学類, 教授 (00316910)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀江 まゆみ 白梅学園大学, 公私立大学の部局等, 教授 (50259058)
坂井 聡 香川大学, 教育学部, 准教授 (90403766)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 特別支援教育 / アスペルガー症候群 / 高機能自閉症 / 不適応 |
Research Abstract |
本年度は特別支援教育に関するアンケートを行い、その一部につき分析した。親663名(うち英国の親13名)、教師・保育士1608名(うち英国教師22名)についてアンケートを回収することができた。その結果、自閉症スペクトラムの認知度に関しては親、教師とも非常に高いことが分かった。特別支援教育の認知についてはコーディネイターの設置について知っている親が多いにもかかわらず、個別の指導計画や個別の教育支援計画については、その認知は低かった。教師に対して望むことは熱意や「保護者の話を聞いてくれる」「発達障害の専門知識」の順であった。子どもに対して望むことはルールやマナーなどの社会生活を送るうえで必要な力と学力が上位を占めた。教職員を対象にした調査では、学力を身につけたり自分の身を守ることを教えることは親よりも重視しておらず、将来自立した生活を送ることができるような力や人との関わりを持たせたいと思っている教員が多かった。教師については地域や役職によって認識が異なる傾向もみられた。特別支援教育に関する評価については親、教師とも否定的な評価と肯定的な評価がほぼ5割ずつであり類似した結果を示した。 日英の親の比較では教師に望むことについては有意差があった項目はなかった。また子どもの教育目標については日本より英国の親のほうが集団適応や学力を重視していた。教師についても、日本より英国の教師の方が集団適応や学力を重視していた。特に英国の教師は「自分の身を守ること」を教えることを重視していた。このように親と教師、日本と英国の間でアスペルガー症候群の認知や教育目標について興味深い共通点や相違点がみられた。特別支援教育の理解についても教師と親では異なる点があり今後、親と教師の特別支援教育についての理解を促進する際に重要な資料を得られることができた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)