2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22340053
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
中村 隆司 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (50272456)
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Keywords | 不安定核ビーム / 殻構造の破れ / 中性子過剰核 / 非束縛核 |
Research Abstract |
本研究は、強束縛な安定核から、弱束縛な中性子過剰核、さらには非束縛な中性子超過剰核にいたる核子多体系の統一的な理解を目指し、特に研究の遅れている非束縛な中性子超過剰核に焦点をしぼり、その構造の解明を進める。目的とする非束縛核は^5Hや^<25,26>O等である。これらの非束縛核は核力のアイソスピン依存性や殻構造の変化に敏感な特徴的な核子多体系として注目されているが、未だにその構造がよくわかっていない。 本研究では、これらの構造を特定するため、高強度の高エネルギー不安定核ビームを用い、その分解反応によって非束縛核を生成し、不変質量法により非束縛核のエネルギー準位とその崩壊幅を決定する実験を行う計画である。 こうした実験を遂行するために、本研究では、より高分解能で、また2中性子以上の多中性子の同時測定を目指し、高精細化されたプラスチックシンチレータから成る新型の中性子検出器(HIME:High resolution detector array for Multi-neutron Events)を開発している。H23年度にはプロトタイプのモジュールを製作し、放射線医学研究所のHIMAC加速器により、その基本性能を調べるテスト実験を行った。その結果、時間分解能が100ps程度と十分であること等が示された。また、GEANT4コードを用いた、シミュレーションプログラムを作成し、2中性子か1中性子(クロストークイベント)の区別が、反跳陽子の測定で十分行えることを確認した。さらに年度後半には、HIMEのモジュール50本を製作した(H22年度の繰越金によりこの一部を製作)。このテスト実験を阪大核物理研究センターで24年度に計画している。
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Research Products
(21 results)