2011 Fiscal Year Annual Research Report
放射減衰を考慮した相対論的プラズマシートの動力学と粒子加速
Project/Area Number |
22340169
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
星野 真弘 東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (90241257)
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Keywords | 磁気リコネクション / 粒子加速 / 高エネルギー天体 / 数値シミュレーション / 乱流 |
Research Abstract |
太陽圏終端衝撃波やパルサー風星雲の終端衝撃波では、多数の電流層が形成されることが理論的に予想されており、このような系で生じる磁気リコネクションは多数の磁気島を伴う磁気リコネクション過程が進行することが想定される。このような系での高エネルギー粒子加速を2次元粒子コードを用いた計算を行った。本年度は以下の成果を得た。 昨年度は、相対論的温度を持ったプラズマシートでの乱流リコネクションについての研究であったので、それを発展させて非相対論的温度についても計算を行った。加速効率は、初期温度にはほとんど依存せずに、べき則に従う非熱的粒子が形成されることを大規模数値計算で確かめた。 また、プラズマシートに対して縦磁場(ガイド磁場)の有無についても考察を行った。今回は空間2次元の計算であるので、リコネクションの構造には若干の非対称性があらわれるが、粒子加速の効率の観点では、縦磁場の有無にかかわらず、高効率の粒子加速が進行することが確かめられた。 以上の結果から、少なくとも2次元系においては、多数の磁気島を伴う乱流リコネクションにおいては、乱流的散乱により高効率の粒子加速過程が起きることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
我々が提案している多数の磁気島合体による磁気リコネクションの粒子加速過程は、プラズマシートの初期温度や磁場配位などにあまり依存せず、高効率の粒子加速が幅広いプラズマ現象に応用できることが分かっていきたのは予想以上の成果である。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでは空間2次元の計算に留まっていたが、粒子の輸送過程は空間次元に大きく左右される。3次元の粒子コードを用いた大規模計算により、空間3次元性によって加速効率がどの程度修正を受けるか調べる。
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[Journal Article] Experimental Evidence of Nonthermal Acceleration of Relativistic Electrons by an Intensive Laser Pulse2011
Author(s)
Y. Kuramitsu, N. Nakanii, K. Kondo, Y. Sakawa, Y. Mori, E. Miura, K. Tsuji, K. Kimura, S. Fukumochi, M. Kashihara, T. Tanimoto, H. Nakamura, T. Ishikura, K. Takeda, M. Tampo, R. Kodama, Y. Kitagawa, K. Mima, K. A. Tanaka, H. Takabe, and M.Hoshino
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Journal Title
Phys. Rev. E
Volume: 83(2)
DOI
Peer Reviewed
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