2010 Fiscal Year Annual Research Report
ドライバの予見時間領域を用いた歩行者事故対策に関する研究
Project/Area Number |
22360200
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
萩原 亨 北海道大学, 大学院・公共政策学連携研究部, 教授 (60172839)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜岡 秀勝 秋田大学, 工学資源学部, 准教授 (70262269)
宗広 一徳 独立行政法人土木研究所, 寒地土木研究所, 主任研究員 (00414194)
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Keywords | 歩行者 / 交通事故 / 予見時間 / ドライバ / 右折 / 交差点 |
Research Abstract |
1960年代からのドライバの前方認知に関する文献についてレビューし、ドライバには前方の危険を判定する時間領域があり、そこで必要な情報を提供することが危険回避に有効であることを明らかにした。その時間領域は、運転場面によって差異あるが、3秒から5秒であることを示した。この結果について、第42回土木計画学研究発表会にて公表した。 次に、申請者らが実施したテストコースでの右折実験結果から、右からの歩行者認知タイミングが右折挙動に与える影響を求めた。文献レビューの結果と同様、歩行者を認知する予見領域がドライバにはあり、衝突が予測される時刻から3秒から4秒前となることを示した。この結果について、第90回米国運輸交通会議にて報告した。 3番目とし、歩行者が右折車を認知するタイミングを求める実験を実施した。同時に、右折車と歩行者間のDSRC通信の可能性と通信による危険回避支援について検討した。独立行政法人土木研究所寒地土木研究所の苫小牧試験路に模擬交差点を作成し、若年者と高齢者を横断歩行者とした実験を実施した。前述したドライバが歩行者との危険回避を判断するタイミングと歩行者が右折車を認知および危険と感じるタイミングの違いを検討した。実験結果から、右折待機中にドライバが歩行者を認知するタイミングと歩行者が右折車を認知したいとするタイミングが近いことが分かり、通信による支援が有効であることを確認できた。この結果について、第67回土木学会北海道支部研究発表会にて公表した。
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