2012 Fiscal Year Annual Research Report
超臨界流体を利用したナノキャパシタ構造形成プロセスの構築
Project/Area Number |
22360329
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
霜垣 幸浩 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60192613)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
百瀬 健 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (10611163)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 超臨界流体薄膜合成 / 高誘電体 / 強誘電体 / ナノキャパシタ / 電極形成 / SrRuO3 / SrTiO3 / BiTiO3 |
Research Abstract |
超臨界流体を利用した薄膜形成は,微細化が進展するULSI多層配線金属薄膜形成への応用において,次世代技術としての期待がなされてきた。金属薄膜形成では,下地材料上での触媒作用により製膜されるため,下地選択性が現れるとともに,流体中での反応に関する配慮は不要であった。一方,各種半導体デバイスの作製には,高誘電体・強誘電体などの酸化物薄膜合成も重要である。例えば,DRAMは高誘電体を,FeRAMは強誘電体をメモリキャパシタに利用する。これらの酸化物薄膜の合成では,流体中での反応により中間体を形成するため,これが過度に進展すると微粒子合成となってしまい,膜質劣化や製膜速度低下につながる。 本研究では,これまで検討されてきた,金属薄膜形成技術と酸化膜形成技術を展開させ,次世代ナノデバイス用キャパシタ構造形成プロセスを構築することを目標としている。これまでの研究実績は下記の通りである。 まず,高誘電体・強誘電体ともに,ペロブスカイト型構造の複合酸化物であるため,電極金属としても,ペロブスカイト型構造となるSrRuO3を採用することによって,配向性が高まり,誘電物性も向上する。そのため,SrRuO3形成を検討した。SrとRuの組成比は1:1である必要があるが,両者の原料の溶解性や反応性が異なることから,Ru過剰の薄膜しか得ることができなかった。エタノールを添加したところ,Sr原料の溶解性を向上させ,Ru原料の反応性を抑制する効果が働き,1:1組成の薄膜を得ることに成功した。 また,SrTiO3やBiTiO3などの高誘電体薄膜・強誘電体薄膜の合成においても,エタノール等の添加効果により溶媒効果・エントレーナ効果が発揮され,所望の組成の薄膜を得ることができた他,製膜速度の向上なども達成することができた。これらの成果を基に,ナノキャパシタ構造を形成し,その電気特性を検討することが今後の課題である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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