2011 Fiscal Year Annual Research Report
将来の金属資源枯渇に備えた最終処分場鉱床学の提唱とその確立
Project/Area Number |
22360382
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
香村 一夫 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (10434383)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 悦生 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (40185020)
円城寺 守 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (70015890)
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Keywords | 最終処分場 / 金属資源 / レアメタル / 硫酸塩鉱物 / 比抵抗法 / 強制分極法 |
Research Abstract |
(研究の概要)1998年の家電リサイクル法制定以前は、多くの家電製品は分別されずに粉砕された後、最終処分場へと投棄されていた。一方、このような処分場から排出される浸出水中には、ほとんどメタル類は含まれていない。即ち、家電製品に含有されるメタル類は埋立層内部に蓄積しているものと推定される。一方、埋立層の層内温度は70~80℃まで達することが多く、さらに、各種成分を溶かし込んだ温水が層内を流下しており、金属濃集ゾーンも発見されている。本研究では、多くの処分場の掘削試料を用いて、このような場に胚胎するメタル類の種類・含有量・鉱物形態を解明する。また、50℃に設定した恒温槽内に、含水率の異なる焼却灰を満たしたカラムを静置し、時系列的な鉱物生成を調べている。また、メタル類濃集ゾーンの推定に有効な探査・解析法を検討している。以上の結果を総合的にまとめることにより、これらの資源を有効利用するための基礎を確立する。 (研究の実施状況)本研究は、つぎの3項目から構成される。それらについて、現在の研究状況を記す。 (1)メタル種+含有量+鉱物形態の把握…一般廃棄物1ケ所、産業廃棄物2ケ所の最終処分場で掘削された数本のボーリングコアから、埋立層相を考慮しながら分析試料を採取した。そして各試料に含まれるメタル類の種類と含有量、含有鉱物を分析した。 (2)埋立層内濃集ゾーンの探査法の検討…内水面埋立および内陸の谷埋めの処分場において、比抵抗法および強制分極法を用いた3次元電気探査を実施し、得られたプロファイルを検討している。また、数種類の焼却灰を用いて、それらの有する比抵抗とIPの特性をピース実験で解明した。 (3)鉱物生成カラム実験…恒温槽にカラムを静置して7ケ月が経過した。近日中に第1回目の試料分析を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画した各種実験は、概ね順調に進み、一定の成果が取得できている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画調書に記した方向性に変更はない。本年度は、「実際の処分場のボーリング試料数を増やして分析を行い、含有メタルおよび鉱物についての情報を一般化していくこと」および「探査法の確定と精度の向上、探査結果に影響を与える各種パラメータの吟味」に焦点をあてていく。
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Research Products
(6 results)
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[Presentation] Evaluation of landfill site potential urban mines2011
Author(s)
Kamura, K., Kataoka, S., Okuno, M., Higuchi, K., Sakurama, K., Tanaka, H.
Organizer
World Congress of International Solid Waste Association
Place of Presentation
大邱(韓国)
Year and Date
2011-10-19