2012 Fiscal Year Annual Research Report
C-to-U型RNA編集による植物オルガネラゲノムの機能維持機構の起源と進化
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22370002
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
小保方 潤一 京都府立大学, 生命環境科学研究科(系), 教授 (50185667)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
椎名 隆 京都府立大学, 生命環境科学研究科(系), 教授 (10206039)
杉山 康雄 名古屋大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (70154507)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 葉緑体RNA編集 / C-to-U型RNA編集 / 葉緑体ゲノム / 植物ゲノム / RNA編集因子 / シロイヌナズナ / PPRタンパク質 / psbE |
Research Abstract |
本研究の目的は、陸上植物のRNA編集装置の構造・機能を生化学的な手法によって解析し、陸上植物のオルガネラゲノムでみられる C-to-U RNA編集の起源と進化を探ることである。平成22年度と23年度は、生鮮重量5kgのシロイヌナズナから、葉緑体ゲノム上の遺伝子psbE のRNA編集部位に作用する活性因子を生化学的に濃縮製製することに成功し、精製画分に特異的に濃縮されたタンパク質をLC/MS分析によって解析した。その結果、3種のRNA結合性タンパク質が編集因子成分の候補と予想され、それらについて機能解析を進めたが、残念ながら、そのいずれについてもポジティブな結果は得られなかった。そこで、最終年度(=平成24年度)は、複数のアプローチから平行して、psbE 部位に作用するRNA編集因子の再検討を行った。その結果、バイオインフォマティックスの視点からPPRタンパク質の機能解析を進めているグループとの共同研究が実を結び、psbE RNA編集部位に作用するPPRタンパク質を同定できた。このタンパク質はDYW型PPRタンパク質で、10個のPPRドメインをもっている。現在、この同定されたPPRタンパク質を手掛かりにして、触媒活性を持ったRNA編集装置全体を単離精製するための準備を再度進めている。また、この研究と平行して行ったpsbE編集因子の生化学的な機能解析からは、次のような新たな知見が得られた。(1)psbEに作用するRNA編集活性はRNase感受性を示すが、(2)編集装置の部位認識自体はRNaseによって阻害されない。これらの知見を総合すると、DYW型PPRタンパク質はおそらくそれ自体で配列特異的にRNA編集部位を認識するが、C-to-U編集触媒活性の出現には何らかのRNA成分が必要であることが強く示唆される。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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