2011 Fiscal Year Annual Research Report
標的化プロテオミクスによるタンパク質巨大複合体の翻訳後修飾の網羅的解析
Project/Area Number |
22370042
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
谷口 寿章 徳島大学, 疾患酵素学研究センター, 教授 (10257636)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小迫 英尊 徳島大学, 疾患酵素学研究センター, 准教授 (10291171)
真板 宣夫 徳島大学, 疾患酵素学研究センター, 准教授 (00404046)
池田 和子 徳島大学, 疾患酵素学研究センター, 助教 (10108863)
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Keywords | プロテオミクス / 巨大分子複合体 / 翻訳後修飾 / オルガネラ / 質量分析 |
Research Abstract |
本研究においては、EGF受容体複合体や核膜孔などの巨大タンパク質複合体、エンドソーム、ペルオキシソームや脂肪滴などの小型オルガネラに標的を絞り、複合体・オルガネラを単離し、その構成タンパク質の翻訳後修飾を、高分解能フーリエ変換型質量分析装置を中心とした装置と複数の解析法を組み合わせることにより詳細に解析することで、刺激に伴うリン酸化とユビキチン化を中心とする翻訳後修飾を網羅的に明らかにし、これらの複合体・オルガネラの活性調節機構・タンパク質分解機構の調節メカニズムを明らかにすることを目的とする。翻訳後修飾の網羅的解析を、構成成分が限られた複合体・オルガネラに絞ることで、微量の構成タンパク質の修飾解析も可能にする標的化プロテオミクスの手法に加え、これまでのボトムアップアプローチに加え、全長タンパク質を装置内で開裂させることで修飾を解析するトップダウンプロテオミクスによる解析法を組み合わせることで、これまでの研究手法に比して、より詳細な修飾を見逃すことなく同定する点が特色となっている。本年度においては、初年度に引き続き、これら標的分子複合体の単離と平行し、フーリエ変換型質量分析装置を用いた、トップダウンアプローチによる翻訳後修飾法の確立を推進した。これまでに肝臓からのペルオキシソームの単離、特にメチル化の変化に注目した培養条件を中心に、様々な条件下で培養した肝細胞から脂肪滴画分などの標的サンプルを得た。一方でトップダウンアプローチによるタンパク質翻訳後修飾の解析法を検討し、リン酸化やメチル化などの修飾の存在とその変化を検出するシステムを確立した。本年度は特に用いるカラムの選択、等電点による分離などサンプルの前処理法の検討を中心に行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
サンプル調製の段階で初年度に適当な研究補助者を得ることが出来ず、次年度(平成23年度)にこの作業を行ったため、全体としてやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
やや遅れていたサンプル調製を推進すると共に、実際のサンプルを用いてこれまでに確立した解析法を用いた解析を行うことで、当初の目標を達成する。
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