2010 Fiscal Year Annual Research Report
MHC固定ブタ造血幹細胞の同定と性状解析:ヒト免疫モデル動物としての有用性の検討
Project/Area Number |
22380172
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
北川 均 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (70144003)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大場 恵典 岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (20377691)
亀谷 美恵 東海大学, 医学部, 講師 (50338787)
安藤 麻子 東海大学, 医学部, 准教授 (40101935)
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Keywords | 造血幹細胞 / MHC固定ブタ / リンパ球分化マーカー / 免疫不全NOGマウス |
Research Abstract |
ブタ造血幹細胞を「主要組織適合性抗原複合体(MHC)が固定された近交系ブタ」において同定し、その多分化能と自己複製能を解析することにより、ヒトにおける移植と臓器再生の動物モデルとして利用することを目的として、まず造血幹細胞と関連するモノクローナル抗体の作製を開始した。MHC固定デュロック種ブタの分娩時に臍帯血を採取し、比重分離法で分離した単核球をBALB/cマウスに免疫し、更にこれらで追加免疫を行った。スクリーニングには、ブタCD34またはc-kit遺伝子を導入したトランスフェクタントを用いた。トランスフェクタントとしては、CD34またはc-kit遺伝子の開始から終始コドンまでのcDNA配列をPCR法にて増幅後、pCGベクターのCMV enhancer/promoterと蛍光タンパク質mVenus配列間に挿入したコンストラクトを作製した。これらの遺伝子をHEK293あるいはMMC処理したマウスリンフォーマ細胞株A20細胞(BALB/c背景)に導入し、スクリーニングに用いた。また、挿入遺伝子の長期発現を目的として構築したエピゾーマルベクターを用いたコンストラクトについては、HEK293細胞に導入し、G418耐性細胞を選択した。2回の追加免疫の後、血漿中の抗体価としてはHEK293トランスフェクタントとブタ臍帯血単核球に対する反応性をフローサイトメトリーにて測定した。その結果、約50%のマウスで両者に反応する抗体を産生するという結果が得られた。これらのマウス脾臓細胞をマウスミエローマ細胞株P3U1とPEGにて融合し、ハイブリドーマを得た。細胞のスクリーニング法としては、HEK293など接着性の高い細胞を用いるため、フローサイトメトリーとイメージングアナライザーを組み合わせて用いる解析法を確立した。現在細胞融合後のハイブリドーマについてスクリーニングを行う準備中である。
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Research Products
(17 results)