2012 Fiscal Year Annual Research Report
慢性疼痛における反応の場脊髄での細胞内情報伝達と細胞間生理活性物質の時空間的解析
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22390063
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
伊藤 誠二 関西医科大学, 医学部, 教授 (80201325)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松村 伸治 関西医科大学, 医学部, 講師 (70276393)
矢尾 育子 関西医科大学, 医学部, 准教授 (60399681)
片野 泰代 関西医科大学, 医学部, 講師 (60469244)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | アクロメリン酸 / ノシスタチン / 一酸化窒素 / NMDA受容体 / NIPSNAP1 / 術後痛モデル / 帯状疱疹神経痛モデル / 神経再生モデル |
Research Abstract |
本研究は(1)神経可塑性と慢性疼痛の反応の場・脊髄での細胞内情報伝達と細胞間情報伝達物質の時間的、空間的解析、(2)末梢神経再生における疼痛反応の役割に焦点を当てている。 平成24年度は、1)一酸化窒素(NO)は細胞間伝達物質としてcGMP-PKG系とS-nitrosyl化、Tyr-nitro化による多彩な反応で多様性を示すことを明らかにした。2)神経障害性疼痛モデルだけでなく、帯状疱疹後神経痛においてもNMDA受容体を介する疼痛維持機構があることを示した。さらに帯状疱疹後神経痛患者の脳脊髄液をプロテオミクス的手法で解析し、プロスタグランジンD合成酵素が減少することを明らかにし、微量かつ迅速な測定法を開発した。3)茸毒アクロメリン酸の脊髄後角での作用機構を明らかにするために、そのアロディニア誘導作用を抑制する化合物PSPA4の11C標識を合成し、その結合活性と抑制作用を検討した。4)我々が発見したノシスタチンの結合タンパクNIPSNAP1の同定、さらにノックアウトマウスを作製してノシスタチンの疼痛抑制作用に関与する分子であることを明らかにした。5)我々が確立した神経再生モデルで、さまざまな物質の神経再生における役割を検討し、脊髄後角だけでなく、神経再生においてもニューロン・グリアの細胞間相互作用が重要であることを明らかにした。また、6)徐放性剤による術後鎮痛法の開発を行った。 現在、疼痛刺激の入力応答に伴う可塑性変化をin vivoで解析できる脊髄の利点を利用して、神経回路網を可視化できるレポーターマウスを用いて多光子励起顕微鏡下に神経回路網を構成するニューロン群のイメージング、質量顕微鏡によるPGE2のイメージングを推進している。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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