2013 Fiscal Year Annual Research Report
サイトカイン・遺伝子発現および遺伝子多型解析による新生児疾患の免疫学的病態解析
Project/Area Number |
22390215
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高橋 尚人 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (50197159)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 遺伝子 / 免疫学 / 新生児 / サイトカイン / 遺伝子多型 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は5年間にわたり、東京大学を始め複数の機関の共同研究として、主に早産児の合併症についてサイトカインを中心とした免疫学的な病態解析を行ったものである。今回は繰越を含めた最後の2年間の、学会発表、論文等での実績のまとめになる。 慢性肺疾患(CLD)発症児において血清IL-6、IL-8、TNFα、IL-1β、MCP-1、IL-13、G-CSFが高値となっていること、吸入ステロイド療法により、IL-6とMCP1は低下すること、またNF-κBを含めた16種類の末梢白血球核内転写因子の上昇は見られないことを、2013年メルボルンで行われた世界小児科学会で発表した。遺伝子多型解析については、早産児の各合併症と12の免疫関連遺伝子多型との関連をRT-PCRで解析し、PVLおよび酸素投与期間とVEGFA(rs699947)、ROPとITPKC(rs29493229)との間に有意な関連がみられたことを第59回日本未熟児新生児学会で発表した。また、臍帯血中のTGF-βの3つのisoformの測定・解析を行い、特にTGF-β1とβ2は常に非常な高値で発現し、在胎週数、性別、FGRなどと関連していることを2014年の日本小児科学会で発表し、また雑誌Cytokineに論文報告した。また、心嚢液貯留合併の21トリソミー児において、心嚢液中のサイトカインがIL-6、IL-8を中心に異常高値で、ステロイド療法で改善することを第50回日本周産期・新生児医学会で発表し、早産児のリステリア感染症における血清および髄液中のサイトカインプロファイルの特徴を第51回日本周産期・新生児医学会で報告予定である。さらに、スーパー抗原性外毒素による新生児TSS様発疹症の免疫学的病態をMicrobiol ImmunolにReviewとして掲載し、新生児感染症とサイトカインの関係を周産期医学に総説として掲載した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)