2012 Fiscal Year Annual Research Report
18F-標識PETプローブ合成用トータルマイクロリアクターシステムの開発
Project/Area Number |
22390228
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
岩田 錬 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 教授 (60143038)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古本 祥三 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00375198)
高橋 和弘 独立行政法人理化学研究所, 分子イメージング科学研究センター, ユニットリーダー (20370257)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | マイクロリアクター / PET / F-18 / 標識合成 / 放射性薬剤 / 自動合成 |
Research Abstract |
昨年度からの継続である①新たな18F-フッ素濃縮チップの試作と評価、②プラスチック製反応チップの試作と評価、③中間濃縮法の開発、に加え、④小さな使い捨て固相抽出カラムによる精製・濃縮法の開発、⑤トータルマイクロリアクター合成システムの組上げ、の5つの目標達成を目指して研究を行ったが、東日本大震災の被害からの復旧の遅れのため、⑤は未達成で最終年度を終えざるを得なかった。以下にこれらの成果の概略を記す。 ①流路幅2 mmの新18F-フッ素濃縮チップを評価した。濃縮効率などには大きな変化(収率の低下)は見られなかったが、期待した濃縮度の改善も変化はなく、濃縮チップ自体の容積よりもそれぞれのパーツ間の接続部のデッドスペースや輸送流路での拡散が濃縮された18F-イオンの分布を支配していることが示された。大幅な濃縮度の改善には一つのチップ内で濃縮と反応を行う一体化チップの開発が不可欠と結論された。 ②③プラスチック反応チップ(COP樹脂)を用いた反応チップおよび中間濃縮チップ(蒸発チップ)をいくつかデザインし、18F-イオンの吸着性と反応性および蒸発濃縮効率を検討した。反応チップは130℃までの反応温度に耐え、吸着もほとんどなく実用性を示した。中間濃縮チップに関しては流路構造、反応液流速、温度、He流速の各パラメータを変化させて最適化を図った結果、90%以上の効率で溶媒のアセトニトリルをオンライン的に蒸発留去可能であることが判明した。一方、気液分離用蒸発チップも試作し検討したが、液体の表面張力等の要因により、最適化に失敗した。 ④水溶性の高い化合物であるチロシンと18F-標識O-フルオロメチルチロシンとの分離精製をモデルとして、種々の市販固相抽出カラムを検討した。炭素系の吸着剤であるENVI-Carbが唯一よい分離を与えたが、溶媒組成やpH等のパラメータの最適化が今後必要であった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)