2010 Fiscal Year Annual Research Report
脳虚血への自家移植を目指したヒト脂肪組織由来幹細胞の分離培養法の確立
Project/Area Number |
22390274
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
吉村 紳一 岐阜大学, 医学系研究科, 准教授 (40240353)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩間 亨 岐阜大学, 医学系研究科, 教授 (20303498)
矢野 大仁 岐阜大学, 医学系研究科, 准教授 (00332685)
榎本 由貴子 岐阜大学, 医学系研究科, 助教 (20377659)
山田 清文 岐阜大学, 医学部附属病院, 医員 (40402200)
大江 直行 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (60362159)
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Keywords | 脂肪由来幹細胞 / 脳虚血モデル / ヒト脂肪細胞 / 移植 / 培養 |
Research Abstract |
本研究の目的:脂肪組織から間葉系幹細胞が得られることが報告され注目されている。この脂肪由来幹細胞(adipose tissue derived stem cells : ADSCs)は骨髄からの採取に比べ、低侵襲かつ大量に採取可能であり、しかも培養が簡便で増殖速度も早いという利点を有する。我々は2006年にマウスADSCsの培養に成功し、最近ではマウス脳虚血モデルに対する静注投与においてADSCsの優れた脳保護効果を確認した(Cytotherapy誌,2010)。本研究ではヒトへの臨床応用を目指し、ヒト脂肪細胞からのADSCs培養方法をまず確立することを目的としている。 研究の成果とその意義:現在、腹部切開を伴う手術でヒト脂肪細胞を採取しているが、有血清培地ではほぼ安定したADSCsの培養が可能となった。これによりヒトADSCs自体の解析が可能となり、岐阜薬科大学との共同研究が開始された。この共同研究でADSCs培養上清に各種神経栄養因子が検出されることが明らかとなっており、その因子自体の研究が開始されている。また、ヒトADSCs培養法については、今後は当初の予定通りヒト血漿による培養、無血清培地での培養法を試みる予定である。本年度のマウス脳虚血モデルへの培養ADSCs移植実験では、急性期投与にて脳保護効果が確認されたため、データの解析および論文作成中である。次年度は、ヒトADSCsの至適移植法、および至適投与時期についての実験に取り組んでいく予定である。本実験は特に実際の臨床応用を見据えて計画中であり、具体的には、患者本人からのADSCs培養と移植にかかる時間を想定し、脳梗塞形成後、2-4週間後の亜急性期に移植を行い、その脳保護効果、再生に対する効果を確認して行く予定である。 本研究の重要性:本研究はヒトADSCsを自身の血漿等を用いて培養し、さらに自身への移植法確立を目指しているため、科学的・社会的に極めて実現性の高い、重要な研究であると考えられる。
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Research Products
(8 results)