2010 Fiscal Year Annual Research Report
中高年看護職者のセカンドキャリア就労支援をめぐる経験的研究
Project/Area Number |
22390406
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
田中 幸子 山形大学, 医学部, 教授 (20286371)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 一博 労働科学研究所, 研究部, 所長 (90072660)
吉原 直樹 東北大学, 文学研究科, 教授 (40240345)
藤本 哲史 同志社大学, 総合政策学部, 教授 (50278313)
平井 さよ子 愛知県立大学, 看護学部, 教授 (70290046)
遠藤 由美子 琉球大学, 医学部, 准教授 (90282201)
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Keywords | 看護学 / ワーク・ライフ・バランス / セカンドキャリア / 労働 / 中高年 |
Research Abstract |
1)看護職者のワーク・ライフ・バランスと健康について研究会を開催し、分析内容を検討した。そして、8月9目、山形県内の病院で就労する看護師27名に協力を依頼しワーク・ショップを開催した。年代、経験によって5つのグループに分け、(1)ワーク・ライフ・バランスの現状、(2)家庭が仕事に、仕事が家庭に与える影響(スピルオーバー)、(3)希望する働き方、ほしい支援、についてディスカッションを行い、発表してもらった。その結果、各年代で、仕事環境、家庭の在り方でスピルオーバーは異なり、家族がいる人たちからは、自分の仕事に対する家族の協力に感謝する声が多く聞かれた。仕事と家庭の両立は自分の時間がとれないなどの問題はあるが、概ね仕事の継続にはよい影響を与えているように思われた。さらに、10月9日には、看護経済・政策研究学会第2回シンポジウム「看護職者の多様な働き方を考える-生涯現役を可能とする働き方の探求-」を開催し、(1)戦後の看護労働、(2)医療安全と労働環境の整備、(3)家庭と仕事との両立、(4)看護職者の健康、(5)看護職者のワーク・ライフ・バランスと多様な働き方をテーマに講演を行った。活発な意見交換がなされ、中高年看護職者の活用の重要性を提言することができた。 2)看護師が働き続けられる環境を分析することを目的として、首都圏の病院で就労する看護師を対象に看護職のキャリアコミットメントの関連要因を調査した。その結果、経験年数が長いほど、職位が高いほどキャリアコミットメントが高く、就業継続意志がある者がない者よりも、将来目標がある者がない者よりもキャリアコミットメントは高かった。キャリアコミットメントを高めるには、良好な管理システム、良好な人間関係、能力を発揮できるような支援をしていくことの必要性が示唆された。
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Research Products
(5 results)