2010 Fiscal Year Annual Research Report
リンパ浮腫に対する看護プログラムの開発―エビデンスに基づいた構築―
Project/Area Number |
22390408
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
藤本 悦子 名古屋大学, 医学部・保健学科, 教授 (00107947)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 詳子 名古屋大学, 医学部, 教授 (60212669)
寶珠山 稔 名古屋大学, 医学部, 教授 (30270482)
阿部 まゆみ 名古屋大学, 医学部, 特任講師 (80467323)
有田 広美 福井県立大学, 看護福祉学部, 准教授 (30336599)
大島 千佳 名古屋大学, 医学部, 准教授 (30405063)
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Keywords | リンパ浮腫 / リンパドレナージ / 赤外観察カメラシステム / MRI / 複合的理学療法 |
Research Abstract |
平成22年度の目的は、リンパ浮腫患者のリクルート方法の決定、MRIのデータ収集方法の決定、複合的理学療法(特に医療徒手リンパドレナージと圧迫療法)の手技の決定、リンパ浮腫モデル動物の作成である。 ・リンパ浮腫患者のリクルート方法の決定 M大学医学部附属病院の乳腺・内分泌外科の医師からの紹介が得られることが決定した。患者の特徴は、がん病巣の摘出後に当該病院の外来(乳腺・内分泌外科等)を受診しており、手術後に片側性のリンパ浮腫を来した者であり、浮腫の影響が及ばないよう放射線治療又は化学療法終了後6ヶ月以上を経過していること、MRI撮影が可能であり、外来担当医師により複合的理学療法が適応と判断された者であることを条件とする。 ・MRIのデータ収集方法の決定 実際にMRIを使って検討した。上肢の数カ所をtransverse sectionでみる。ビタミン剤などの錠剤で、部位をマークする。観察の焦点は、皮下組織の厚さ,トラベクラ構造の有無などの形状、上肢の周囲径であることが分かってきた。なお、MRIの撮影には本学放射線専攻の教員ならびに専門の技師の協力が得られることとなった。 ・複合的理学療法の手技の決定 米国Klose Training & Consulting主催のリンパ浮腫セラピーの研修後、セラピストの認定を得た上で、本研究での手技を検討した。本研究では上肢のためのリンパドレナージ(Vodder式)と圧迫療法(弾性スリーブand/orバンデージ)を適用する。 ・リンパ浮腫モデル動物の作成 ラットにICGを注入後、腋窩のリンパ節およびリンパ管を摘出した。ICGの蛍光を指標に近赤外線カメラで浮腫の状況を追跡した。数例において浮腫が認められたが、手術による浸出液の貯留か、リンパ浮腫であるのかの確定を行っているところである。今後、確実にリンパ浮腫モデルラットを作成する方法を見出す必要がある。
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