2012 Fiscal Year Annual Research Report
オーラルヒストリーを基礎とした日韓関係史の再構築に向けた学際的研究
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22402005
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Section | 海外学術 |
Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
小針 進 静岡県立大学, 国際関係学部, 教授 (40295548)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | オーラルヒストリー / 日韓関係 / 韓国 / 北朝鮮 / 日本政治 / ジャーナリズム / 新聞社 / 駐日大使 |
Research Abstract |
本年度は、1.過年度までに終えた権五琦・元韓国副総理兼統一院長官(元東亜日報社長)に対するオーラルヒストリーの証言記録の報告書発行、2.崔相龍・元駐日韓国大使(高麗大学名誉教授)に対するオーラルヒストリー実施とその証言記録の草稿チェック作業・報告書発行、3.康仁徳・元韓国統一部長官に対するオーラルヒストリー実施とその記録化作業、4.崔書勉・国際韓国研究院院長に対するオーラルヒストリー実施とその記録化作業----以上4点を連携研究者、研究協力者と共に取り組んだ。 特に、上記1は『権五琦(元大韓民国副総理・統一院長官、東亜日報社長)オーラルヒストリー記録』(375頁分)として、上記2は『崔相龍(元駐日本国大韓民国特命全権大使、高麗大学校名誉教授)オーラルヒストリー記録』(245頁分)として、それぞれ冊子化した。 『権五琦オーラルヒストリー記録』では、代表的な日刊紙である東亜日報の記者あるいは幹部として眺めてきた、韓国言論界の歴史、その歴史への洞察力、その歴史を作ってきた当事者意識からくる問題意識を知ることができる。金泳三政権下の対北朝鮮政策の決定過程も垣間見ることができた。一方、『崔相龍オーラルヒストリー記録』は、高麗大教授時代を中心に約40年に及ぶ学者生活に関しての語りが多くを占める。留学生(東大大学院、1965~72年)、大使(2000~02年)、大学教授(法政大・成蹊大、2010~13年)という異なる立場と時期に日本人とどうかかわったかの語りからは、韓国を代表する知日派知識人として激動の韓国社会と日韓関係をどう見てきたのかが浮かび上がる。金大中政権期の駐日韓国大使の「外交の日々」も明らかにすることができた。 両冊子は主要大学・研究所・国や地方自治体の図書館・資料館、主要メディア、識者へ配布した。広範な研究者等が利用可能となることで、公共性の高い研究となった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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