2011 Fiscal Year Annual Research Report
食文化におけるコンタクト・ゾーンとソフト・パワーの社会学的研究
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22402040
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
ファーラー ジェームス 上智大学, 国際教養学部, 教授 (40317508)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉野 耕作 上智大学, 総合人間科学部, 教授 (50192810)
ワンク デイビット 上智大学, 国際教養学部, 教授 (60245793)
小井土 彰宏 一橋大学, 社会学研究科, 教授 (60250396)
佐滕 郁哉 一橋大学, 商学研究科, 教授 (00187171)
アスマン ステファニー 秋田大学, 教育文化学部, 准教授 (10400441)
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Keywords | 社会学 / 文化人類学 / グローバル化 / ソフト・パワー / コンタクト・ゾーン |
Research Abstract |
研究代表者・分担者は各自以下の研究を実施した。 ファーラーは、米国東南部、中国の上海とイタリアで日本料理の現地化に関する調査を行った。また、上海における国際的なレストランシーンの展開を調べた。ワンクは、中国人が所有・経営する日本食レストランに関するフィールドワークを米国東部、ペンシルベニア州の小都市で実施した。小井土は、4月にニューヨーク地区において広域地中海地域の料理・食品街の集積の観察、8月~9月には、カリフォルニア州におけるアジア系・メキシコ系のレストランの相互影響について調査を行い、移民第二世代の企業家層台頭の影響を検討した。佐藤は、ご当地料理の展開について名古屋および仙台、盛岡において調査を行った。吉野は、「マレーシア料理」創出における植民地主義の影響を考察した。また、世界の他地域ではグローバル化しないマレーシア料理がニュージーランドにおいて比較的普及している背景を探る調査を行った。加えて、英仏の共同統治を受けたバヌアツにおける食文化の表象に関して探索的調査を行った。アスマンは、日本政府観光局(JNTO)代表で、日本食推進に関する担当者との会合、および現地観察調査のためシンガポールに出張した。また台湾では、トロピカルフルーツの保全について、スローフード台湾の代表者にインタビューし、高雄では地元の観光キャンペーンについて研究したほか、日本飲食海外普及推進機構が行った日本食の宣伝普及イベントに参加した。また日本企業の現地法人が地元の食材をどのように商品化しているのかなどについても聞き取り調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
各構成員の研究の進捗状況は計画に則して順調に進んでいる。すでに2013年に実施する予定のカンファレンスに向けて参加者の内定を進めており、出版に向けて具体的な作業に取りかかっている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は昨年度に引き続きそれぞれが現地調査をおこない、最終的なまとめの作業に取りかかる予定である。 また、同時に内外の食文化の専門家にコンタクトを取っており、来年度のカンファレンスに向けた準備を進め、研究成果の出版に向けて具体的な作業に入る。
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Research Products
(12 results)