2012 Fiscal Year Annual Research Report
日米独の多文化にひらかれた大学教員と授業に関する研究:日本語教育の場合
Project/Area Number |
22402050
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
倉地 曉美 広島大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (00197922)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 あおい 大阪教育大学, 国際センター, 准教授 (00343260)
加藤 鈴子 東京福祉大学, 教育学部, 講師 (30633151)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 日本、アメリカ、ドイツ / 国際研究者交流 / 多文化 / 大学教育の国際比較 / 教師研究 / ライフヒストリー / 質的研究の方法論 / 日本語教育 |
Research Abstract |
2007~2009年度の科研の挑戦的萌芽研究では、米国の大学で多文化に開かれた日本語教員の背景とその授業に関する調査・分析を実施した。その研究を継続・発展させるために本研究では、(1)日本とドイツにおける多文化にひらかれた大学教員の背景とその授業に関する調査を実施し、先に行った米国での調査結果との比較を行うことにより、日米独の日本語教師とそれを取り巻く社会的・文化的背景及び、各国における多文化主義の日本語教育への影響等を明らかにした。 本研究の結果として、米国・ドイツにおいては、日本語を含めた外国語教育・教員に対する位置づけが日本に比べて非常に低く、西洋の伝統的な学問分野における序列化による専門教育分野のヘゲモニーが顕著に現れ それが外国後教育や教員にも強く反映してくることが明らかになった。特に本研究では日独におけるフィールドワークを実施したが、ドイツはまさにボローニア計画の渦中にあり、大きな大学制度改革の中で翻弄される外国語教育・教員の実態が明らかになった。むろん日本語教員もその例外ではない。日本では明治の大学誕生以来西洋の学問を移植する伝統の影響と昨今のグローバリゼーションの影響に伴い、外国語教育・外国人教員(特に英語ではそれが顕著)に一定の価値を置く傾向が維持されており、日本語教育においても大学院の日本語教育関連分野で専門的な知見を得た者が、大学における日本語教育分野の要になる傾向が定着している。今後は、上記の研究に韓国を加え、4カ国比較を実施する所存である。 (2)加えて、萌芽研究で着手した質的研究の新しい研究方法としての「3者間インタビュー」を海外の研究協力者の協力によって施行することによって、エスノグラフィにおける、より多声的なデータ分析のあり方を示すことができた。今後は教育分野における質的研究の発展のためにも、この手法を周知させていく必要があると認識している。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)