2011 Fiscal Year Annual Research Report
数学的リテラシー育成を視野に入れたフィンランドの数学教育に関する調査研究
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22402055
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
熊倉 啓之 静岡大学, 教育学部, 教授 (00377706)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
國宗 進 静岡大学, 教育学部, 教授 (50214979)
松元 新一郎 静岡大学, 教育学部, 准教授 (40447660)
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Keywords | フィンランド / 算数・数学教育 / 教授法 / 教員養成 / 教育実習 |
Research Abstract |
本研究の目的は,フィンランドの数学教育に焦点を当て,授業,教材,教員養成等の観点から総合的に調査を行い,数学的リテラシーを育成するという視点から,日本の算数・数学教育への示唆を得ることである。そのために,今年度は以下のフィンランド視察を実施した。 1.日時:2011年11月27日~12月3日 2.内容 (1)ユバスキュラ大学における中学校・高等学校数学科の教員養成プログラムに関する調査 (2)ユバスキュラ大学附属中・高等学校での教育実習生の授業観察及びインタビュー調査 (3)タンペレ大学における小学校の教員養成プログラムに関する調査 (4)タンペレ大学教育学部学生へのインタビュー調査 (5)馬タンペレ大学附属小学校での教育実習生の授業観察及びインタビュー調査 以上の調査結果から,フィンランドの数学教育に関して以下の特徴を明らかにすることができた。 ア.中・高等学校数学科の教員養成に関する特徴として,「多くの学生がまず理学部に入学した後,教育学部で受講する教授法の科目を履修するための試験を受け,それに合格した者が必要な科目を履修できるカリキュラムである」,「教育実習は合計20単位と充実している」等の点が挙げられる。 イ.小学校教員養成に関する特徴として,「教育実習が充実していて,特に算数や国語を重視している」,「実践面と同時に研究面を重視した教員養成カリキュラムである」等の点が挙げられる。 ウ.将来教員を目指す教育学部の学生に関する特徴として,「高い競争率の入学試験に合格していて,教員になるモチベーションが非常に高い」,「自分の考えや信念をしっかりと持っている」等の点が挙げられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は,次の4点について計画を立て,いずれも順調に研究を進展することができた。 1.平成22年度の研究成果を論文としてまとめ発表する。2.フィンランドの数学教育に関する情報収集 3.中高数学科の教員養成カリキュラムに関する現地視察4.2,3のまとめ 特に,1は,日本数学教育学会誌(算数教育)に3回(93巻8号,10号,12号)に分けて発表することができた。また,3は,11月下旬~12月上旬にかけて視察を実施し,教員養成について多くの知見を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は,最終年度にあたる。これまでの視察でまだ調査が十分でない点を中心に研究を進める予定である。具体的には,次の3点について計画している。 1.文献や各種資料等を通じて,フィンランドの数学教育に関する情報をさらに収集する。 2.第4回フィンランド教育視察(11月下旬~12月上旬を予定)を実施し,特に,教科書や副教材の作成等について,その特徴を明らかにする。 3.3年間の研究の成果をまとめる。 なお,3でまとめた研究成果については,出版物として刊行する予定である。
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Research Products
(3 results)