2012 Fiscal Year Annual Research Report
インド・東南アジア・太平洋の広域観測による赤道スプレッドF現象の日々変動の解明
Project/Area Number |
22403011
|
Section | 海外学術 |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山本 衛 京都大学, 生存圏研究所, 教授 (20210560)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齊藤 昭則 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (10311739)
大塚 雄一 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 准教授 (40314025)
橋口 浩之 京都大学, 生存圏研究所, 准教授 (90293943)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 赤道スプレッドF現象 / 衛星ビーコン観測 / アジア太平洋 / 国際共同研究 |
Research Abstract |
本研究は未だ謎の深い赤道スプレッドF現象(Equatorial Spread-F; ESF)の日々変動の解明を目的とし、インドから太平洋にわたる広域観測網を構築し国際共同研究を実施した。観測網はこれまで順調に拡張されてきており、アフリカから太平洋に至る広い経度範囲で約20点となった。 赤道大気レーダーの長期連続観測データの統計解析を実施した。ESFを日没後に発生する種類と真夜中過ぎに発生する種類に分けて各月毎の発生数を調べると、日没後のESFは春分および秋分の時期に極大を迎え、真夜中過ぎのESFは北半球の夏至の時期に増大する。また太陽活動度が低かった2009年には真夜中過ぎのESFの発生が多いが、2010年以降は徐々に真夜中過ぎのESFの発生割合が低下して日没後のESFが卓越するように変化している。GRBR観測網は、EARのある東経100度付近では磁気緯度±10度(地理緯度では北緯20度から赤道まで)の領域をカバーしている。そこで5地点からのTEC推定値が緯度方向になめらかに連続するように5点のオフセット値を決める解析手法を開発した。またオフセット値の初期値を周辺に位置するGPS受信機からのTEC値を用いて事前に推定しておく手法も開発した。全体として地理緯度で北緯28度から南緯13度までの広大な領域にわたる電離圏構造が得られた。ベトナム南部のBac Lieu(北緯9.2度、東経105.6度)に設置されたGRBRによるLSWSとESFの発生状況について、午後から日没の時間帯にかけてLSWSが発生し、Bac Lieu上空と東側の領域においてESFが観測された。一方でタイのChumphon(北緯10.7度、東経99.4度)に設置されたSEALIONイオノゾンデ観測ではESFはなかった。これから、ESFの発生領域が経度方向に比較的限られた地域となることが明らかとなった。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(12 results)