2010 Fiscal Year Annual Research Report
社会的魅力に資する優れた公共建築の発注手法に関する国際比較研究
Project/Area Number |
22404015
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小野田 泰明 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00185654)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳澤 要 千葉大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (20311615)
増田 聡 東北大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (30231591)
姥浦 道生 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (20378269)
有川 智 国土交通省国土技術政策総合研究所, 住宅研究部・住宅生産研究室, 室長 (00212639)
山名 善之 東京理科大学, 工学部, 准教授 (70349843)
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Keywords | 公共建築 / 発注支援 / 国際比較 / 社会資本 / 計画条件 / 設計競技 / 資格認定 / デザイン |
Research Abstract |
本年度は初年度でもあるので、まず研究全体の課題、目的、対象、方法の詳細な検討と既往研究の整理から課題を明確にした。次に大きく3つのフェースについて調査研究を展開した。1.建築士資格の教育プログラムと認定基準、2.ドイツの公共建築発注の概要と支援組織に関する基礎的制度的情報の収集、3.ドイツ現地調査対象リストの作成。これらを、他の研究分担者の担当するフランス等との比較・調整を行いつつ行った。調査方法は、文献及び資料(国内外)調査である。以下成果の概要を示す。建築教育・資格制度:建築教育については、建築家と建築技術者の教育体系、資格制度が区別され、個々の職能団体が密接に関係している点は共通しながらも、実務と教育を交互に行い実務能力を求めるイギリス、比較的意匠に特化した建築家教育を行うフランス、技術・技能を持つ専門職人ごとに育成するドイツ等の違いもある。公共建築の発注プロセスと支援組織:社会制度や社会における建築家の位置づけにより、公共建築の整備プロセスが異なる。早くからPFIを導入するイギリスはPUK、4PSなどが事業支援やゲートコントロールを行う。近年はPPPも主要な整備手法になりつつある。フランスは設計料が一定規模以上の場合設計協議となり、行政の支援機関であるMIQCPがプログラムの検討、候補者リストや審査など各事業プロセスの支援を行っている。ドイツは地方自治体の裁量権が大きく、公共建築発注に設計競技が推奨されている。 尚、本研究の今年度の成果の一部は、日本建築学会等で発表予定である。
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