2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22404016
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
塩崎 賢明 神戸大学, 工学研究科, 教授 (20127369)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北後 明彦 神戸大学, 都市安全研究センター, 教授 (30304124)
近藤 民代 神戸大学, 工学研究科, 准教授 (50416400)
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Keywords | 住宅復興 / 四川大地震 / コミュニティ / 被害実態 / 建物補修 / チャン族 / 都江堰 |
Research Abstract |
四川大地震の被害及び復興状況の現地調査を行った。 (1)農山村部集落の被害及び住宅復興の実態調査 (1)対象地区:綿陽市永安鎮向陽村 (2)調査方法:向陽村全体の住宅、道路、農地、作業小屋などの配置を実測し、村全体の図面を作成した。以下の事項について、現地の被災者にインタビューを行い、各住宅の間取り等を実測調査した。 震災前の状況:構造、建て方、居住人数、各部屋の使い方など、被害状況-全壊・半壊・一部損壊戸数、復興住宅の建設状況(建設資金、建設方法、住宅の構造、建て方、平面、各部屋の使い方、入居後の評価 向陽村は漢族の村であるが、政府の方針により羌族風の住宅再建がおこなわれた特異な村である。地震前は漢族の質素な住宅であったが地震後は、白と灰色の彩色、この地域に産出する灰緑色の石を張った腰壁などの特徴をもつ住宅が建設された。また四隅に突起を持つ屋上が作られ、物置として利用するようになった。地震前の住宅ではほとんどなかった住み方(使い方)である。 (2)都市部の住宅被害実態調査 都江堰市内の水電10局アパートにおいて、被災後もアパートに居住している住民に対してインタビューをおこない、各住戸の平面実測調査を行った。調査事項:震災前の状況、住宅戸数、構造、建て方、従前住宅、被害状況、被害住戸の補修・改善状況、費用、入居後の評価。この団地では全壊した住棟の住民は、市内の別の場所につくられたアパート(濾都花園)に転居するか(置換住宅)自分で別途住宅を購入する(この場合は70m^2の住宅購入に対して196000元の補助金)。半壊住棟の居住者は仮設住宅から戻り入居し、建物補強で継続居住している。補強のための政府の支援金は1戸当たり3000~5000元。住戸は以前は社宅(賃貸)であったが現在は持家となっている。
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